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2005年9月28日 (水)

ノーと言わせてくれ(7)

武田は何処かの村で下ろされた。目隠しを外したとき自分が自由になったことに確信が持てた。武田は村に入ると自分が誘拐されていたことを伝え保護を求めた。
その後すぐに保護され日本への帰路に着くことが出来た。

武田が成田空港に着いたときには大勢の報道陣に取り囲まれていた。武田は必死に誰かを探していた。武田が一人の女性を見つけると同時にその女性は駆け出して武田に抱きついた。
「ばか、心配ばっかりかけて今度こそ何処にもいっちゃだめよ。」里香は武田をきつく抱きしめた。
その後武田は報道陣の質問攻めに会い、誘拐されていたときの出来事を詳しく話した。
武田が里香のアパートに帰れたのは深夜一時をまわっていた。
「里香どうしても聞いておきたいことがあるんだけど・・・」
「なに?」
「どうして僕は解放されたんだい。」
「そんなこと明日にしない。」
「いや、どうしても今知りたいんだ。」
「いいわ、貴方が誘拐されてから日本では大騒ぎになって。政府をあげて貴方の行方を追ったわ。しかし居場所も犯人も特定できず犯人からの連絡をまっていたのよ。そしたら犯人からのビデオが送られてきて身代金の要求があったのよ。」
「一体いくらだったんだい。それが初めは救出にかかわることなので政府は公表しなかったの。私も総理大臣にまで直訴にいったわ。」
「総理大臣?」
「当たり前でしょ、あなたの命がかかっていたんだから。」
「しかし、一ヶ月たってもいっこうに交渉が進まない様子だったのよ。そこで新聞記者たちに協力してもらって内情をしらべたら身代金が三億円だということがわかったのよ。政府は今までの経験から五千万円程度を考えていたらしく、テロには屈しないという理由で交渉には応じなかったのよ。」
「それでどうして僕は解放されたんだい。」
「もし政府が身代金を払わないと知ったらあなたの命が危ないから、貴方の上司に頼んだのよ。そしたら貴方の上司は研究所を早期定年して何処かにいってしまったというのよ。信じられる?」
「でも誰かが身代金を払ったから僕は解放されたんだろ。一体誰がそんな大金をはらったんだよ。」
「NASAよ!」
「NASA、僕が行く予定だったNASAのことかい。」
「そうよ、私も必死だったからNASAに行って頼んでみたのよ。そしたら直ぐにOKがでたのよ。ただし条件があると言われたわ。」
「どんな条件なんだい。貴方がもし無事に帰ってきたら今度の木星飛行計画の重要な任務に就くことに同意することだって。」
「それはどんな任務なんだい。」
「それが今は話せないんだって、とにかく貴方の命がかかっていたからどんなことでもいいといってしまったのよ。」

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