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なつかしい青色本

ちくま文庫から出たウィトゲンシュタインの「青色本」(大森荘蔵訳)は、昔、大修館の全集に入っていたものだが、ボクは大学二年のときに大森先生の授業で読んだ。

輪読形式で、原書と比べながら読んだ憶えがあるが、ウィトゲンシュタインの英文の「ドイツ訛り」は相当なもので、かなり閉口したものだ。

だが、その中身たるや、少なくとも19歳の若輩者のアタマには強烈なストレートパンチだった。あの衝撃は今でも忘れられない。

ウィトゲンシュタインの哲学の魔力にからめとられる人は多い。ただし、それには、きわめて大きな知的衝撃を体験する必要がある。そのためには、それなりにじっくりと時間をかけて、本を読み解かねばならない。

「青色本」は、ウィトゲンシュタインの哲学が大きく変貌を遂げる中期に書かれており、(というか、講義されており、)最初に読むのに適している。とにかく、買って手元においておきたい一冊だ。(宣伝じゃありません。念のため)

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