タイムトラベラー
ここ10日ほど、こもりきりで「タイムトラベラー」(ロナルド・マレット、ブルース・ヘンダーソン著)という本の監修の仕事をしていた。主に物理部分の翻訳のチェックと、難しい用語などの注釈をつけた。
昔、「科学の終焉」という本を翻訳したとき、筒井康隆先生がきちんと監修してくれたことがあり、そのとき、「いくら忙しくても、監修の仕事はきちんとやるか、でなければ最初から受けない」ということを教わった。
真面目に仕事をしていると、それなりに時間もかかるし、結果的にお金はあまり儲からないが、仕事が終わった後の満足感はある。
一冊の本を翻訳するには、毎日8時間、机にかじりついて訳し続けても、1ヶ月から3ヶ月はかかる。その本を読むには数日から一週間で済むから、読むのと訳すのとでは、10倍くらい時間が違うことになる。
今回は、翻訳者のデビュー作らしく、たしかに経験のなさが見てとれたが、かなり一所懸命に翻訳しているのがわかった。
ボクが駆けだしの頃に筒井先生が監修してくれたときと同じように、この翻訳者のデビューを手伝うことができるだろうか・・・。
スパイク・リー監督で映画化されるそうだが、きちんと仕上げて、広く読んでもらいたい本だ。
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