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大分行

土曜は大分銀行で「仮説力」の講演会。

銀行は「堅い」職業の最たるもの。はたして、掴みの部分で笑いがとれるか懸念していたが、杞憂に終わった。

最近、よく感じるのだが、まじめに仕事をしている人ほどよく笑ってくれる。仕事が順調な人ほど反応がいい。

大分は初めてだったが、空港と大分をホーバークラフトがつないでいて、利便性は悪くなかった。帰国子女の悪い癖で、英語のパンフレットを見ると、すぐに「まちがった和製英語」を探し、K妻に「ほれ、またヘンテコな英語があったゾ、ワッハッハ!」と報告するのだが、ホーバーのパンフレットに誤りはなかった。東京なんかより、よほど表示もしっかりしていて、どことなく国際化されているのが興味深かった。飛行機も、大分→羽田、大分→伊丹のほかに、大分→上海などと書いてあり、実際に海外と直結しているせいかもしれない。

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やはり、湯布院か別府温泉に一泊できたら最高だったが、こればかりは仕方がない。

またの機会ということで、あきらめて原稿書きに勤(いそ)しんでいる。

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羽田に戻って、K妻と一緒に空港内の歩く歩道を歩いていたら、いきなり後ろからドンと突かれて、三人ほどのサラリーマン姿の男たちが、オレにぶつかりながら、不機嫌そうに追い越していった。

おそらく、オレたちがゆっくり歩いていたのに腹をたてて、わざとぶつかりながら抜いていったのだ。

三人とも別に仲間というわけでもなく、単に不機嫌なサラリーマンが三人連続していたようだ。

講演会の反応がよかったので、オレの機嫌もよく、そのまま三人に行かせたが、オレの機嫌が悪かったら、「オイ」と呼び止めていたにちがいない。

不機嫌な人間に八つ当たりされるいわれなんぞないからだ。

大分の和やかな雰囲気から、一転して、不機嫌な東京に戻ってきてしまったわけだが、こういうのは、案外、怖い。

「のろま」な人間に体当たりしてもかまわない、自分の進路を塞いでいる奴が悪い、という勝手な論理は、あと少しで「通り魔」の論理にまで発展するだろう。

不機嫌さの理由は別のところにあるのだろうが、赤の他人に危害を加えて、何にも感じないわけだ。

月曜日のラジオの収録で、「養老訓」に出てくる、三列目の不機嫌な老人が誰なのか、考えていたのだが、今の時代、とにかく不機嫌な人間が多すぎる。

こういうのを、「桑原、桑原」っていうんだろうな――。

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