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作家活動は続けますよー

あ、引退宣言というわけではなく、今後も作家活動は続けますからね(汗)

出版賞なんてどうでもいいと思われるかもしれない。
実際にそうだと思う。

最終選考にノミネートされるたびに、「仕事は順調なんだから、かまってくれるな」と心から思う。

日本のサイエンスライターのほとんどは学者が兼業している。在野(?)のサイエンスライターが生計をたてるには、科学雑誌がたくさんあることが必要だが、イギリスやアメリカとちがって、今の日本には、そういう具体的な「受け皿」がない。

だとすると、単行本で勝負するしかないが、現実問題として、それは大変厳しい。

そんな中で、オレが去年まで出版賞にこだわっていた理由は、「専業のサイエンスライター」という、学者からは常に蔑視されてきた職業を日の当たる場所へ出してやりたい、という一念からだった。

結果は、三回、出版賞(M出版文化賞とK社科学出版賞)にノミネートされ、三回とも最終的には「学者が書いた科学の本」が受賞した。

つまり、オレの力では、「科学書は科学者が書くべきものである」という選考委員たちの古い常識をくつがえすことができなかったのだ。

「サイエンスライター」という素晴らしい仕事は、現実には、学者からは、一段低い仕事だとみなされている。同時に、文章を書く難しさや技術といった側面も「誰でもできる技能」程度にしか評価されていない。

職業差別を打破するには長い時間がかかる。オレは、科学書界の古い因習を変えることができなかった。それが「負け」の意味だ。

出版賞の選考委員の世代が交代し、在野の「サイエンスライター」の仕事の意義を認める時代が来ることを切に願う。

てなわけで、今後も「猫好き科学作家」は続けますのでご安心(?)ください。

ま、ぶっちゃけ話、笑っちゃうよね。いい加減にしろ、って感じさ・・・。

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