試金石
今日、J-WAVEでスタッフの人たちと雑談していて、あることに気づいた。
オレはボクサーと同じような人生を歩んできたらしい。
オレが15年のサイエンスライター人生で書いた本は50冊。
これは、15年のボクサー人生で50試合を戦ったようなものだ。
ボクサーは観客を楽しませると同時にタイトルを狙う。サイエンスライターも読者を楽しませると同時に賞を狙う。
ボクシングのレフリーは、出版賞の審査員と同じだ。
オレは、15年間に三回、そのタイトル戦に出た。そして、三回ともチャンピオンに破れ、タイトルを取ることができなかった。
一昨年と去年と二年連続のタイトル戦の失敗で、オレは、心の中で引退を決めた。だから、去年の四月以降、オレが書くものは、バリバリの物理本ではなくなった。お客さんの中には、そんなオレを責め立てる人もいるが、50試合と3回のタイトル戦の敗退は、オレの心から闘争心を奪い去った。
猫好き科学作家・・・花咲爺さん・・・オレは、もう、自分では「サイエンスライター」という肩書きは使わなくなった。科学書界でのオレの仕事は、終わったからだ。
でも、ボロボロになっても、悪いことばかりじゃない。負けて「引退」したおかげで、今、オレはテレビとラジオでの新たな「表現」の可能性に挑戦している。
***
来週のラジオのゲストは、実をいえば、去年の「タイトル戦」のオレの相手だった人だ。最終候補が二冊残り、オレは負け、福岡さんが勝った。オレは科学書界を去り、今、ラジオのナビゲーターとして、チャンピオンになった福岡さんをゲストに迎える。
来週、うまく番組をナビゲートできたら、おそらく、オレはラジオの世界で「プロ」の道を歩み始めることができるのだろう。
テレビとラジオで、オレは今、いろいろな企画を考えて、ディレクターに提案し始めているところだ。
文章の神様はオレを見捨てたが、しゃべりの神様が拾ってくれた。(よくこんなに下手なのに拾ってくれたよねぇ。)
その神様が、来週、オレを試そうとしている・・・。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。





















コメント