選挙雑感
参院選の民主党の大躍進はいったい何を意味するのか。
都市部は別として、公共事業が地元経済に大きな比重を占める地域では、公共事業を削減してきた自民党の旗色が悪く、「だから復活させましょう」という民主党の勝利が目立った。
国民の多くは、なんだかんだいって、小泉改革以来、生活が苦しくなったのではなかろうか。
その一方、なんとかファンドとか、なんとかウィルとかいう、訳のわからない連中が、改革による自由化を利用して、何十億円も私腹を肥やしていて、そういった場面が連日、新聞やテレビで報道される。
真面目に働いている大多数の人々は、「ふざけるな」と感じても不思議ではない。
どこかの市営バスの運転手さんが高給取りで驚かされ、逆に、夜行バスの運転手さんの給料がどんどん減って、家に帰る暇もないとなると、あまりの不平等に「不条理」という言葉も吐きたくなる。
オレは、科学作家で15年やってきたけれど、ほとんどは真面目で売れない「縁の下の力持ち」みたいな仕事だった。駆け出しの頃、丸々一冊、書き下ろしで書いた本が、まったく別人の名前で出たこともあった。いわゆるゴーストライターというやつだ。ずーっと、苦しかったよ。
今、ようやく、収支がプラスに転じたわけだが、かといって、なんとかファンドやなんとかウィルみたいに、他人からピンハネして、ボロ儲けしてるわけじゃない。
数年前まで、延々と続く閉塞状況と苦しさのため、こんな国、クーデターでぶっ倒してしまえばいいと考えていた。
なんで、大多数の人が不幸になっちゃうんだろう。なんで、ごく一部の暴利を貪る連中が社会を牛耳ってるんだろう。
選挙戦を見ながら、意味もなく、そんなことを考えていた・・・。
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