猛獣接近
夜、あまりに暑くて寝苦しいので、布団を外に持ち出して寝てしまった。
いいようのない恐怖感に目が醒めた。
巨大な猛獣・・・おそらく森から出てきたクマが、オレの臭いを嗅いでいる!
体中に悪寒がはしり、同時に汗が吹き出してきた。
(バッと立ち上がって、脱兎のごとくダッシュで逃げるか)
(いやいや、立ち上がろうとした瞬間に、秋の鮭と同じようにクマの爪に頭蓋骨をすくわれて一巻の終わりだ)
(このまま死んだフリをしていたら、クマは立ち去る・・・というのは単なる都市伝説だろうか・・・生きているのはバレバレで、やはり、鮭のごとく、爪ですくわれて終わりか)
うぉおおおー! オレは、今、後悔している。少々の暑さなら、家の中で寝ていればよかったのだ。それなのに、わざわざ猛獣の餌食になりそうなシチュエーションに自らをおいてしまったのだ。うぉおおおー!
***
K妻「コタ・・・コタなの?」(コタ=虎太郎)
オレ「・・・」
「寝る前に食べてたお菓子が口についてるんじゃないの?」
「・・・」
「どうして黙ってるのよ、起きてるんでしょ!」
「(小声で)ばか、クマじゃなくてトラに生きていることが気づかれるだろう。命の瀬戸際なのだぞ。都市伝説かどうか、まだ、わからんのだぞ」
「ふぅ、また幻想世界ですか・・・」
トラに踏まれたまま、逃げるべきか、死んだフリを続けるべきか、必死に考え続けるオレ。
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