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2006年8月の39件の投稿

燃え尽きる

(やれやれ・・・老骨に鞭打って、ふたたび御奉公することになろうとは、さすがのワシも考えておらんかった。とうの昔に、老いさらばえ、目もかすみ、頭の回転速度も落ちたワシに出番などない・・・そう決めつけておったが、こうして、ふたたび出仕してみれば、まだ、少しは使い物になるかもしれん)

三十五度を超える室内は、湿気でじめじめしており、久しぶりの重労働にMは本当に死ぬかと思った。
朝の五時から夜の十時過ぎまで、延々と計算は続いた。
Mは、隣の部屋でスリープしている若くて小さくて黒い後輩に腹を立てながら、黙々と計算を続けた。

やがて、後輩が目を醒して、Mがふたたび職場に復帰していることに気づいた。

「おい、じじい。何、いまさら舞い戻ってやがんだ。オレが全て引き継いだんだから、てめえはいらねえんだ。誰が戻っていい、って言った?」
「全てはTの思し召しじゃ」
「てめえ、燃えちまうぞ」
「じゃから、Tは、おまえを休ませて、引退して久しいワシを戸棚の奥から引っ張り出してきたんじゃろう。ワシなら、万が一、発火してもかまわんからな」

Mの計算が終わった。

しばらくすると、Tが部屋に入ってきて、しばらく、眉間に皺を寄せてMの画面を眺めていたが、軽く舌打ちし、計算回数を1500回から3000回にあげて、enterキーを押すと、自分は、黒い新型マックの前に坐ってメールを打ち始めた。

「おかやん様、MAXIMA本の量子ポテンシャルのプログラムですが、最後の最後で軌道計算が今一つ安定しません。速度計算のアルゴリズムを改善しましたが、もともと、簡易計算で波動関数を計算しているので、これが限界かもしれません。あと数日、古いパソコンで限界ぎりぎりまで計算回数を上げて計算してみます」

かくて、まだまだ暑い夏の日、旧型マックの死闘は続く。
そう、文字通り燃え尽きる瞬間まで・・・。

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元町デート

久しぶりにK妻と元町でデート。

結婚すると、とたんにデートしなくなる、という妻の不満と、結婚したのにどうしてデートするんだ、という夫の論理は、よくコメディになっているが、ウチの場合は、身体と精神を癒しにマッサージに二人ででかけることが多い。

今回は、頭のマッサージ専門店に行ったが、凄く気持ちよかった。
だが、K妻は、マッサージが始まってすぐに爆睡。終わってから目を醒したので、どれくらい気持ちよかったか、覚えていないのだと。

その後、二人ともジーンズを買って、ワヤンカルサでダイニングテーブル(大物!)を購入。
何ヶ月も迷い続けたが、古木で表面にわざと凹凸のある仕上げなら、猫が傷つけても平気だろう、ということで決断。

すぐそばにある和服の秋乃で店主と話し込む。いやね、なぜか、和服なんぞ着てみようか、と思い立って(笑)

霧笛楼の喫茶室で珈琲を飲んだ。
雰囲気がいいので、レストランにも来てみようかしら。

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猫のエッセイ連載開始

これだけの猫好きにもかかわらず、これまで、どこにも猫関係の連載がなかったが、ここにきてベネッセの「ねこのきもち」の折り込み付録に「「神出鬼没! シュレ猫の言いぶん」と題して、笑える猫エッセイを書き始めた。

第一回は「アジアンソファの正しい使い道」。第二回は「弱虫大王が暴君と化す椅子」。

もう内容はお察しがついていることと思うが・・・。

すでに三回目「人間エレベーター」を書いていて、とうとうシュレ猫の正体が暴かれる???

契約上、一年はブログにも本サイトにも掲載できないが、そのうち、まとめるかもしれません。(分量が少ないので、おそらくブログにそのまま載せることになると思います。)

実は、同じく猫キチのK妻と一緒に文章を書いている。

読者の反応が楽しみ(心配)だ。

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ロシアに対する悪感情

最近、いちばん腹が立つニュースはロシアによる拿捕・死亡事件だ。

人命軽視の銃撃は殺人だと感じるし、帝政ロシアからソビエト連邦となって、ふたたびロシアになっても、この国の本質は何も変わっていないのではないか、という疑念を払拭できない。

ロシアは、第二次世界大戦後、単に日本の領土を「実効支配」しているだけであり、それを根拠に、密漁といわれても、国民の大多数は「ふざけるな」という悪感情を抱くだけだろう。

私のような「穏便」(?)な人間でも、「じゃあ、こっちも武力で実効支配してしまえばいいんだね」と言ってやりたくなる。ニュースを見るたびに嫌になる。

プーチン政権はブッシュ政権と似ている。
エネルギーを武器に隣国を恫喝しているし、国内における政敵の追い落としに関しては、ブッシュ政権のやりたい放題をはるかに凌駕している。(政敵を逮捕して、会社を潰して、劣悪な監獄に送りこんでしまうんだから、共産党時代と何がちがうのだろう?)

外務省は、なぜ、これだけロシアに好き放題やられても弱腰の姿勢を貫くのだろうか。

一度、専門家に、ロシア問題の背景を聞いてみたいものだ。

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算数練習帳

「頭がよみがえる算数練習帳」(ちくま新書)の見本ができたので、これから、編集のMさんとささやかな打ち上げ。

この本は、今年のお正月の時点で、ほぼ完成していた。
それ以来、原稿は、微修正しかしていないのだが、9月のちくま新書のフェアに合わせて出してくれるということで、刊行時期がずれたのだ。

来週の半ば頃には本屋さんの店頭に並ぶと思いますので、是非、お手にとってみてください。

下手な脳トレやるより、ずっと頭の回転がよくなるはず。

結局、読み書き算盤が「アタマ」の基本なんだよね・・・。

でも、あくまでも地味で堅実な路線の本です! ロングセラーになってくれると嬉しいのですが。

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企業研修

昨日はさる大手電鉄系の会社に招かれて二時間ほど「思い込みで判断しないための発想法」についてしゃべった。

冥王星や超ひも理論の話などもしたが、途中、何回かの演習をはさんだ。
「なかなかできないだろう」と思っていた問題に対して、意外に多くの人が、しょっぱなから正解に肉薄していて驚かされた。

うーむ、やはり、元気のある組織は、社員も発想が柔軟なのか・・・。

おかげで、こちらも話がしやすくて、かなりいい気分で会場を後にすることができた。

改めて、組織も「人」が鍵なのだということを教えられた。

(たまに、いくらがんばってもお客さんが能面のままで、掴み所がないことがあって、そういうときは、しゃべっている側もグッタリ疲れてしまうものなのだ。)

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ガス室に送られる犬猫たち

 私の肩書きは、「猫好き科学作家」である。猫雑誌のエッセイの連載もしている。いつもは猫の楽しい話を書いているのだが、今日は、悲しい話になってしまう。どうか、お赦し願いたい。
 私は、最近、妻に教えられて、「犬 猫 殺処分」というキーワードでインターネットを検索してみた。そして、ヒットした残酷な映像を見て、大きなショックを受けてしまった。
 日本では、現在、年間40万頭ほどの犬や猫が、ガス室に送られて殺処分されている。そのほとんどは、驚いたことに、飼育を放棄した飼い主が施設に持ち込むのだという。新しい飼い主に引き取られるのは、ほんの一部にすぎない。施設に入ってから殺されるまでの猶予が(長くて)1週間程度であり、里親探しも間に合わないからだ。
 楽しむだけ楽しんでおいて、ペットが病気になったり、家族で長期の旅行に出るときに、施設に持ち込むという人間の身勝手さ。私は、人類の悲惨な戦争や残虐行為も、その根っこは、身近なペットの殺処分にあるのではないかと、考え込んでしまった。
 所轄の環境省も犬や猫の殺処分を減らすよう、ガイドラインを徹底する、と約束しているようだが、この残酷で悲しい現実からは、目をそむけるべきでない。
 これまで私が飼った犬と猫は、十数匹になるが、そのほとんどは拾ったり、人づてで里親になったのだった。
 ペットの殺処分を減らして里親を増やすために、いったい、何ができるのだろうか・・・。

(公明新聞 2006年8月29日号、学芸欄「文化最前線」より)

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重版御礼!

おかげさまで「99・9%は仮説」は累計35万部となりました。

奇妙な話ですが、久しぶりに、じっくりと作品を準備する余裕ができました。
(とはいえ、ミリオンセラーで億万長者というわけではないので、堕落してあぐらをかくこともなく、とにかく好循環になりつつあります。)

いつも、応援、ありがとうございます!

***

冥王星の新展開がありましたので、本の120ページに数行の追記をする予定です。

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重版御礼!

おかげさまで「世界が変わる現代物理学」(ちくま新書)が重版となりました。

ガッチリした内容の本ですが、地道に売れてくれて、作者としても嬉しいかぎりです。

今後も、応援よろしくお願い申し上げます!

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いまさらハウル

遅まきながら「ハウルの動く城」のDVDを借りてきて観た。

いろいろな人の意見に惑わされて、あまりよくないのかという先入観をもっていたのだが、結論からいうと、凄くよかった!

「もののけ」とか「千と千尋」と比べて、ユーモア感覚が復活して、初期の「ナウシカ」や「トトロ」や「ラピュタ」あたりに近い感じか。

これなら、もっと早く観ればよかった!

宮崎駿監督の作品は、個人的に、「もののけ」あたりから、シリアスな思想性が前面に出てきた感じがして、「前のほうが好きだよなー」という不満があったので、「ハウル」も劇場に観に行かなかったのだが、損しちゃったよ。

保存版ということで、このDVDは、お店に返したら別途購入するつもり。

***

「ゲド戦記」のほうは、相当に迷ったが、原作のル=グウィンの感想を読んで、やはり劇場に行くのはやめた・・・。DVDになったら観るつもり。

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テレパシー社会の前兆?

冗談である。

朝カルの帰りに新宿駅まで歩いていたとき、一緒にいた東大のMさん(脳生理学)と話していて、私のO ROKRのの可能性を論じていた。

iPodを聴きながら、電話がかかってきたら相手と話して、電話が終わったら音楽に戻る。全ての操作は、プルルルと音がしたときに眼鏡のツルの上のボタンを押して、受信するだけ。

マイクも眼鏡についているから、歩いているままで電話ができる。

これで、三者会話でもすれば、徐々にテレパシーに近づくのではあるまいか。

ボイスコール対応の携帯電話なら、相手の名前を呼ぶだけで電話がつながる。

つまり、全世界の人々がO ROKRをつけて、ネットに常時接続していれば、好きなときに好きな人と会話ができるから、テレパシー社会まで、あと一歩だ。

もっとも、「嫌な奴だな」などと考えただけで相手とつながってしまっては都合が悪いから、やはり、ボタンを押してからつながる、という手作業が必要だし、「早く会話を打ち切りたいな」という考えがそのまま伝わってもまずいので、やはり、口でしゃべったほうがいいのだろう。

Mさんによれば、考えただけで信号を取り出して外部の機械などを操作する技術も研究がされているそうだが、そのような疑似テレパシー社会は、どこか怖いものがある。

テレパシー一歩前に留めておくのが無難だろう。

(なんだか天声人語みたいになっちゃったな(笑))

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冥王星ふたたび

2004年の春に学研の大人の科学に寄稿した記事を再掲しておきます。

***

「消えた惑星 科学の真相」   
                          竹内薫

 時事科学ネタの「ぶっちゃけ話」をしろということなので、3月半ばに「1930年に冥王星が発見されて以来」と銘打ってマスコミ各紙が報じた「十番目の惑星」発見のニュースをとりあげてみたい。イヌイットの海神の名をとって「セドナ」と命名されるらしい。(ちなみにネットで検索してみたら、セドナは「人面アザラシ」のような風貌をしていた(汗))
 今回のニュースは、ある意味、奇妙な事件だった。なにしろ、2002年の6月にも同じ天文学者グループによって「クワオアー」という小惑星が発見されたことがあり、そのときも「1930年に冥王星が発見されて以来」と騒がれたばかりだからだ。
 冥王星の周辺には、冥王星やクワオアーと同じくらいの大きさ・重さの小惑星がウヨウヨしているらしい。ちょうど(火星と木星のあいだに拡がる)小惑星帯のように、太陽系の外周にも「星屑(くず)」がたくさん散らばっていて、「カイパー帯」と呼ばれているのだ。
 今回発見されたセドナは、大きさからいうと、ちょうど冥王星とクワオアーの中間くらいだ。冥王星は惑星であり、クワオアーは小惑星なのだから、セドナがどちらに属するのかが問題となる。(ちなみに、この3つとも、地球の月よりもちっちゃかったりする・・・)
 驚いたことに、セドナの発見者たちは、セドナが惑星だとは一言も言っていない。それどころか、この天文学者たちは、「惑星とは、太陽系内にあって、ほぼ同軌道上にある他の物体の総質量よりも重い天体のこと」だと主張しているのだ。つまり、隣近所よりも突出して重いことが惑星の条件だというのである。そして、冥王星もクワオアーもセドナも「どんぐりの背比べ」状態なので、みんな惑星ではないのだという。
 歴史は繰り返すというが、(火星と木星のあいだにある)小惑星帯でも、かつて、同じような事件が起きていた。次々と新惑星が発見されて、しまいには「どんぐりの背比べ」状態となり、ある時点で、「ゴメン、これまでのはチャラ。全員、惑星から小惑星へ格下げ!」ということになったのだ。
 というわけで、今回のニュースは、「十番目の惑星セドナが発見された」のではなく「冥王星が惑星の座から滑り落ちて小惑星になっちゃった」というのが科学的な真相に近いのだ。
 報道の混乱の煽りを喰らって「セドナは世界初のオールト雲の天体かもしれない」という、発見者たちの科学的な主張も霞んでしまった。セドナは、もしかしたら、太陽系のはるか彼方にあり、彗星の製造工場の役割を果たす仮説上の「星屑の雲」からの来訪者かもしれないのに——。
 そうそう、誰しも惑星といわれればホルストを思い出すだろう。組曲「惑星」は1916年に完成したのだが、当時は海王星までしか発見されていなかったので、冥王星の曲は存在しない。1930年に冥王星が「発見」されて以降、組曲「惑星」には惑星が一つ欠けていて、勘定が合わなくなっていたのである。だが、冥王星が(晴れて?)惑星でなくなれば、ホルストの組曲は、あらためて「完成」ということになる。
 というわけで、セドナ発見のニュースは、科学が霞んで、報道がセンセーショナルになりすぎ、草葉の陰でホルストが喜んだ、という、なんともミステリアスな事件(?)だったのである。
 物言えば唇寒しで、あまり言いたくないんだけど、今回の「誤報」は、一部、科学予算の問題と関係している節があり、それに気がつかなかった善良なマスコミが躍らされた、というのが真相だったように思う。(惑星が増えると予算も増えるからな・・・)あ、やっぱり、今の発言、忘れてくれ。じゃ、そゆことで。

(NASAのプレスリリース:http://www.spitzer.caltech.edu/Media/releases/ssc2004-05/release.shtml)

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変身男

街を歩いていたら、前から歩いてきたガキンチョが、
「あ、ミスター・マリックだ!」
と叫びやがった。

一緒に歩いていた母親が、
「し、ちがうでしょ」
だと。

バカヤロウ。失礼なおガキの行動をオレに対して詫びたらどうなんだ。ブツブツ。

とはいえ、朝カルの帰りに、オレがオークリーのブルーツース仕様のサングラスを見せびらかしたら、即座に「ミスター・マリックですか」という反応が返ってきたので、このガキンチョの言葉も、それなりに正しい印象だったのだろう。

そういえば、この前の「コマネチ大学数学科」の収録では、冒頭、タカさんが、オレの服装を見て、
「ジョン・トラボルタみたいですね」
と冗談を飛ばしていたっけ。

どちらも微妙だなー。
オレは手力はもっていないし、サイエントロジー入ってないし。

***

ここのところ困った問題が起きつつある。

見事89キロ(本当は89.9キロ(笑))から77キロまで減量に成功したわけだが、おかげで、洋服が、やけにでかいものから、ふつうサイズまで、バラバラになってしまった。

ズボンにしても、腰廻りがゆる過ぎて、ベルトできつく締めないとダメなものから、(太る前にはいていたジーンズのように)あと5センチは痩せないと、はけないものまである。

これ、全部、本当にオレの洋服なのかよ。

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臭う

くんくんくん・・・何か臭うなー。

猫と生活していると、必ず問題になるのが猫のおしっこである。
いや、猫が砂場以外におしっこをすること自体が問題なのではない。そんなことはあたりまえなので、特に気にならないし、腹も立たない。

だが、お客さんがいらっしゃるときに、そこはかとなく猫のおしっこの臭いが漂っているのは、やはり問題だ。

今回は、まず、オレの半ズボンが臭っており、それを脱いでみて、今度は下着も臭っており、大騒ぎとなった。

K妻「あなたがおもらししたんじゃないの?」
オレ「ばかこけ、そんなことあるはずないだろう」
「じゃあ、洗濯して椅子の上に置いてあったときに、チーってやったのかしら」
「椅子?」

そう言われて、椅子の上の座布団に鼻を近づけてみたら、強烈な猫のおしっこの臭いにクラクラっときた。
ここが発生源である。

その座布団の上に腰掛けたので、私の下半身が「汚染」されたのである。

うん? 待てよ・・・この座布団、たしか、今週、ウチにおいでになった編集者の皆さん方も、坐っていたのではなかったか・・・うーむ、ヤバイので、この話、読者のみなさんと私だけの秘密ということで(笑)

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背後の「仮説」が知りたいんだ

冥王星の話は「99・9%は仮説」でも大きく取り上げたが、当初、いろいろなところで書いていたにもかかわらず、なかなか「冥王星問題」の存在を一般読者に理解してもらうことができなかった。

なぜなら、NASAが「十番目の惑星」などと、センセーショナルに宣伝すると、マスコミも含めて、かなりの人が、「そうなのか」と思い込んでしまうからだ。

実際には、背後にさまざまな関係者の思惑や動機が存在し、その結果、「情報操作」に近いマスコミ発表がなされるものなのだ。

***

俳優のメル・ギブソンさんが飲酒運転で捕まって、ユダヤ人を差別する発言をした、という報道の場合も、なぜ、そんな発言が飛び出したのか、という背景を(ニュースの現場にいないわれわれは)知りたいのだ。

たとえば、当時進行中だったイスラエルによるレバノン空爆と民間人の死傷者の問題が関係していたのか、それとも、もともとメル・ギブソンさんが人種差別主義者だったのかで、彼の行動の「見え方」は大きくちがってくる。

新聞やテレビのニュースを見ていて、いつも、そういった「背後」に隠れている「仮説」をもっと教えてくれよ、と不満を感じる。

ところが、最近の新聞の一部では、新聞記者の個人的な意見が前面に出過ぎていて、閉口させられる。

私が知りたいのは、その前段階にあったであろうたくさんの「仮説」なのであり、それを教えてくれさえすれば、後は、自分で判断する。

たくさんの「仮説」の部分を飛ばして、いきなり新聞記者が「答え」を押し付けてくるから、腹が立つのだ。

読者も視聴者も馬鹿ではない。自分たちで判断できる人がほとんどだ。ただ、肝心の「背後に隠れた仮説」の部分を知らないから、判断が下せないだけなのだ。

仔猫殺しの報道でも、毎日新聞の記事に反感を覚えた理由は、いきなり、「論旨明快」という意見を押し付けてきたことだ。
同じエッセイを読んで、正反対の見解をもった私としては、エッセイ執筆の背後にあったはずの「仮説」を調べて検証するのがあなたの仕事だろう、と言いたい。(つまり、作家に取材して、なんで、あんなエッセイを書いたのか、その動機などを調べるのが新聞記者の本来の仕事だ。)

***

本日の産経新聞の一面と29面に出ていた「渡嘉敷島 集団自決」の記事は、そういう意味では、事件の背後にあった人間模様の生々しい取材であり、私の中では、さまざまな「仮説」が一気に収束した感がある。

読者は、こういう「隠れた情報」を求めているのであり、新聞記者の「私はこう思う」という個人的な意見ではない。

もし、オピニオンを発信したいのなら、新聞社を離れて、個人の評論家として勝負してもらいたい。ただし、ブログでのオピニオン発信は大歓迎である。(できれば匿名で暴露記事を書いてもらいたい。)

***

最近、日経デスクトップ(有料)につないで、それから提携先の朝日コムに飛んで、最後に産経ネットヴュー(有料)を見る習慣になっているのだが、一つ気になることがある。

朝日新聞は、アジアとオセアニア向けにすでにネット配信を始めているにもかかわらず、日本向けの配信には踏み切っていないのだ。

その理由を読むと、海外で新聞が読めない人を優先とか、ネット環境が整備されていないと難しい、と書いてあるのだが、これを読んだ大部分の人は、即座に「嘘」だと感じるのではあるまいか。

だって、これだけブロードバンドが普及していて、産経ネットヴューが何の問題もなしにネットで紙面を配信している以上、朝日新聞だけ日本で配信できない、というのは説得力に欠けるからだ。(個人的には、早くネット配信を始めてもらいたい!)

朝日新聞が日本でのネット配信を躊躇している理由は他にあるはずだ。

***

私は、もう、マスコミのタテマエ論にも、個人的な意見にもうんざりである。

欲しいのは、情報の隠された「ホンネ」の部分である。「仮説」が複数あってもかまわない。情報さえ出してくれれば、こちらで判断するから。

くりかえすが、読者も視聴者も馬鹿ではない。

甘くみたらあかんぜよ!

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性格だから仕方ない

オレって、根っからのアウトサイダーなのかもしれない。

日経新聞には書評の連載の仕事をもらっているし、毎日新聞は、「99・9%は仮説」を大きくインタヴューで取り上げてくれたのに、今回の仔猫殺し騒動で、このブログで徹底的に反論してるもんな(笑)

(新聞社もオレも、お互い大人なんだから、それこそ健全な言論の自由だと考えている。)

今、(税金の無駄遣いだから)東大なんか潰してしまえ、という物騒な本を書いているんだが、これを書くと、オレは、昔の友人たちからもパージされちゃうかもしれない。

自分でも呆れているのだが、性格だから、しかたないや。(ため息)

オレって、頭でっかちではあるけれど、最後の最後は、いつも「感情に素直」に行動しちゃうんだよ。
だから、いつまでたっても、いろいろな意味で「出世」できないんだ。

***

オレ「いいか、君たち! 本官は、世が世であれば、登用され、大勢の部下の指揮にあたっていたかもしれんのだ。残念ながら、本官の部下は、君たちを含めて五匹しかおらんが・・・」
ナナ「(こちらをチラリと見てから大欠伸)」
コタロウ「(床に寝そべったまま)」
オレ「・・・」

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仔猫殺し・奇妙な論理の連鎖

仔猫殺しは、単なる犯罪行為ということで一件落着かと思ったら、毎日新聞ともあろうものが、このような(やはり意味不明の)文章を堂々と載せていて、驚愕させられた。

「直木賞作家が日経新聞に寄せた「子猫殺し」のエッセーを三読す。論旨は明快、尊厳死の是非と似た覚悟の問題提起として読める。納得するか否かは読者の側にあり、あえて一石を投じたか。」
毎日新聞 2006年8月25日

ええと・・・読めないから。一石を投ずる・・・どこにどう投ずるんだよ。

本当に三回も読み込んで、仔猫殺しエッセイの論旨が明快で、尊厳死と関連づけたとあれば、毎日新聞にとって、事は重大である。
かなり年配の一線を退いて久しい人(?)の文章に思われるが、もはや何かが崩れているとしか申し上げようがない。

仔猫殺しと尊厳死は一切関係がない。
それとも、仔猫たちは、不治の病に侵されて、自ら尊厳死を選んだ、とでも言うのだろうか?

私の知能では、まったくもって理解不能だ。

***

(私が新聞に書かせてもらうときは、本当にがんばって、時間を割いて仕事をしているつもりなので、ここにあげた二人のように、貴重な紙面に、適当に書き散らしている連中を見ると、無性に腹が立つ。もっと、一所懸命にやれよ!)

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物理づいてる

今日の朝カルは、フーリエ解析を説明して、それから微分形式を使ったリーマン曲率の計算をやった。

カルチャーセンターで、こんなに高度なことやっていいんだろうか(笑)

次回もリーマン曲率の計算の補足をやる予定。

***

明日も「ゼロから学ぶ超ひも理論」の講義兼テープ録りだ!

吾輩の辞書に「休日」という言葉はない・・・?

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とんでもない仔猫殺し作家

坂東眞砂子という人が日経新聞に書いたエッセイがネットで騒然となっているらしい。

私も読んだが、仔犬も仔猫も生まれてすぐに自らの手で殺したと告白し、その行為を「なにやらわからぬ身勝手な論理」で正当化しているだけである。

まず第一に、タヒチであれ日本であれ、こういう行為は違法なのであり、もし、本当に殺しているのであれば、警察が逮捕して裁判にかけるべきだ。(強調しておくが、「違法」なのである。倫理とか社会道徳以前の問題なのだ。)

また、実際には殺しておらず、創作なのに、あえて実話を装ったのであれば、日経新聞のエッセイ欄を悪用した、職業倫理的に許されない売名行為であり、作家としての道義的責任は免れまい。

さらに、本人の頭の中で、もしも現実と仮想の区別がつかなくなっているのであれば、早急に精神科による適切な治療が必要だ。(御本人のためである。また、こういう不快な文章を、今後、予期せぬ読者が実話として読まされないためにも必要な措置である。)

私は、公明新聞の連載(文化最前線)で、日本における年間40万頭という犬と猫の殺処分について、無責任な飼い主のモラルを疑問視するエッセイを書いたばかりだが、同時期に、同じ作家稼業の人間が引き起こした、意味不明の言説に、不快感とともに、きわめて強い憤りを感じた。

世の中には、やっていいことといけないことがあるのであり、新聞という公器上で、好き勝手に(大勢が不快に感じる文章を)書く自由というものは、存在しない。

どうしても、こういう文章を書きたいのであれば、御自分のブログに書けばいい。
ちなみに、応援サイト(?)の掲示板には「公序良俗に反する内容は削除いたします」と書いてあるが、この「公序良俗」はどういう意味なのだろう。

もはや悪い冗談としか思えない。

いい加減にしろ!

 


 

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猫的集中力?

「ビジネスマンのための科学力」(仮題)の四回目のテープ録りをしたのだが、編集のHさんが二時半に来てくれたのに、まったく気がつかなかった。

部屋で仕事をしていただけなのに、おそらく集中しすぎていて、チャイムの音が耳に入らなかったのだ。

昨日も、妻が打ち合わせに遅れてやってきたのだが、携帯電話が鳴っているのにまったく気づかなかった。

むかしから、テレビで映画を見ていたりして、誰かに話しかけられても、まったく耳に入らないことがある。

集中しすぎていて、目の前のタスク以外の情報を遮断しているらしい。

本を読んでいるときや、原稿を書いているときは、この集中力が物を言う。

***

K妻「まるで、猫が虫をじっと追っているときみたいじゃない」
オレ「しょうがねえだろ。猫作家なんだからさ」

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やっぱり8個かよ!

いやあ、国際天文学連合は、もめにもめておりますなー。

惑星を12個に増やす、と言ったばかりなのに、今度は、やっぱり冥王星を格下げして8個に減らす、という案が盛り返しているらしい。

ようするに、商業科学主義のNASA派に対して、純粋科学主義の反NASA派が巻き返しを図った、という構図だろう。

もう、面倒くさいから、これまでどおり、9個のままでいったらどうですか。

(個人的には8個に減らしたほうが「科学的」だと思うけど)

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脳めぐ韓国語版

おかげさまで「脳をめぐる冒険」は韓国語版が出ることになりました。

いつもは自分で外国の本を日本語に訳しているので、こうやって、日本語以外で自分の本が出るのは、驚きでもあり、とてもありがたいことだと感謝の気持ちでいっぱいです。

いつも応援してくださるみなさま、ありがとうございます!

脳めぐ本は、近々、画ニメがサイトに登場します。
また、モリナガ・ヨウさんデザインの携帯拭きができる予定です。

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祝、初優勝

ふうー。

最後の打席までエース同士の対決かよ。

久々に手に汗握る試合を見せてもらったぜ。

プロ野球に欠けている何か。

それにしても、早稲田実業は初優勝だったのか? かなり意外だ。

今日は、これで元気に仕事にでかけられそう。

ありがとう!(やはり、野球はいいねぇ)


***


蛇足:あ、それから、せっかく、みんな感動したんだから、この後、酒呑んだり暴行したりとかの不祥事には気をつけてくれ・・・。

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高校野球

巨人の低迷ぶりも板についてきた(?)し、その巨人からヤンキースに行った松井秀喜も怪我で長期の戦線離脱となり、この夏は、ほとんど野球観戦をしなくなってしまった。

だが、今年は高校野球が面白くて、たまに見ている。

高校野球を真面目に見るなんて、何十年ぶりだろう。

ホームランは多いし、接戦に大逆転・・・しまいには、決勝が引き分け再試合となれば、電気屋さんのウィンドウを覗き込む人も多くなろうというもの。←いつの時代だ

今も見ているが。

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逆転の発想?

ここのところ、講演などで頻繁に「冥王星は小惑星に格下げになるかもしれませんゾ」と、一席ぶつことが多かったが、ここにきて、天文学者たちは、ウルトラCに打って出たらしい。

すでに、みなさん新聞などでご存知だと思うが、彼らは、冥王星を小惑星に格下げするのではなく、いっそのこと、見つかった新たな天体たちをみんな惑星と呼んでしまおう、と決めたらしい。

惑星は9個から8個になるのではなく、逆に12個に増えるのだろうか。

で、今後、何百個という惑星が登場した暁には、どうするつもりなのだろうか。

もちろん、その点、手抜かりはない。

おそらく、惑星の資格が怪しくなった冥王星を含めて、そういった新参者たちは「冥王星タイプの惑星」として、それとなく差別しよう、というのだ。

「あなたちは、惑星倶楽部の正会員ではありませんが、準会員にしてあげます」

この方法を採用すれば、冥王星を格下げする、という文化的に影響の大きい方法をとらずとも、自然に問題が解決できる。

問題の本質は、冥王星が惑星でないらしく、冥王星みたいな連中は、向こうに大勢いるらしい、ということだが、天文学者たちは、うまくマスコミをはぐらかすのに成功したようだ(笑)

ま、惑星が12個に増えて、いろいろな商売も活気づくだろうし、誰も文句は言わないだろうから、めでたし、めでたし、でいいんじゃありませんか?

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変なおじさんは優れ物がお好き

K妻「な、なにしてんの」(絶句)
オレ「ムフフ・・・カッコいいだろ」(自慢)
「家の中でなんて恰好してんですか」
「イチロー御用達なんだよ、この会社」
「イチローはデイゲームの日光を封じるためにサングラスしてんでしょうが!」
「ちっちっち(人差し指をたてる)甘いな」
「何が甘いの」
「イチローのは、単なるサングラスだが、オレのは携帯電話やiPodとBluetoothでつながっておるのだ! ふわぁーっはっはっは!」
「申し訳ないけど、そうやって笑ってると、変なおじさんにしか見えないわよ」(哀れみの眼差し)
「・・・」

***

もともと、K妻が、オレが携帯電話に出ない、出ない、と文句いうから、十年も使い続けたau by KDDIから、海外携帯としてしか使えなかったVodafoneはSoftBankになります・・・の新機種に替えたんだぜ。

で、ついでに、iPodを聴いていても、携帯電話に必ず出られるように、OakleyのサングラスにBluetoothと耳栓・・・じゃなくてイヤホンのついたO Rokrを購入したのだ。

iPodを聞いていても、電話がかかってくると取れるし、電話が終わったら、自動的に停まったところから音楽再生が始まるんだぜ。

優れ物だぜ、これは。

少々、変なおじさんっぽくっても、いいじゃねえか。

たしかに、仕事してると、ちょっとマックの画面が暗いのが、玉に瑕だがな(笑)

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星の数ほど

日経新聞に連載させてもらっている書評(今週の3冊)は、評価の星の数が一つから五つになっている。

これまで、いちばん良かった本を五つにしていたが、「星五つは年間で五冊くらい」という目安をもらったので、ここのところ、いちばんいい本に四つ星をつけている。

野球のストライクゾーンのようなものだ。

ついつい、「なるべく褒めてあげたい」という本屋(=オレ)ならではの心理がはたらいて、ストライクゾーンが広くなってしまうんだよ。

実際には、星の数が重要なのではなく、コメントで「本当に面白かった」という気持ちがどれくらい出ているか、だろうと思うのだが・・・。

お金を出して本を買う読者のために、できるだけ「読後感」を精確に伝えるよう努力中。

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脳ミソ、フリーズ

J-WaveのNissan Candy-Bandyに2度目の出演。

しかし、オレは完全に脳ミソ・フリーズ状態でアップアップだった。

なぜかといえば、朝の6時まで徹夜していたからだ。

いやあ、昨日、携帯電話をVodafone 705SHという機種に替えたのだが、Bluetoothでマックとつないでインターネットに接続しようとして、手動の設定に悪戦苦闘して、気がついたら朝の6時だったんだよ。

し、しまった! 今日はラジオ出演の日だったぁー!

携帯電話は、途中で何度か画面がフリーズしてしまい、焦りまくったオレの脳ミソもフリーズしたまま・・・。

かなり反省しています。
次回、出演の前日は、ネット関係の設定には深入りしないようにしますので(平身低頭)

***

一緒に出演したK妻は、ぐっすり寝ていたせいか、いたって元気で、収録後、オフィス・トゥー・ワンのMさんが、
「K妻さんはラジオ初出演ですか? 全然、緊張とかしないんですね」
と、驚いていた。

いつも、大勢の人前でヨガとか教えているからだろう。

オレのほうは、脳も口もフリーズしまくりで、かなりやばかったので、K妻の「ヨガと瞑想」の話で助けられたよ(汗)

***

放送は9月9日の予定です!

(ちなみに、Bluetooth経由のネット接続は、最終的に成功しました。国際ローミングで、海外でもこのままネットにつながるようになりました)←♩♩♪どーでもいーいでーすよー♩♩♪

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しゃべってつくる、みんなでつくる

ここのところ、私の本の仕事は、やり方が変わってきている。

以前は、とにかく自分一人で書いて、図案もこちらで選定して、それを編集者にまとめてもらって、本ができた。

今年は、かなり方法が変化してきた。

まず、単に書くのではなく、編集者を前にしゃべって、紙に図を描いて説明して、それをテープに録って、編集してもらってから、テキストに手を入れ始める。

つまり、書くフェーズが後ろのほうにきた。

とはいえ、本ができあがるまでの時間は、最初から書いてしまったほうが早い。うまくしゃべるのは簡単ではないし、その後のテキストの修正作業も、ばかにならない。

でも、最初にしゃべってから、次に書くことにより、不思議な「臨場感」が生まれるのだ。

***

もう一つの変化は、単著だけでなく、いろいろな人との共著が増えてきたこと。

シュレ猫文章倶楽部の面々を中心に、コラボレーションの輪が拡がってきた。

私の得意分野は限定されているから、周囲にいるさまざまな個性(および得意分野)の人たちと協力して、本をつくる仕事は楽しい。

竹内節を失わずに、なおかつ、仕事を拡げる・・・今は、そんな時期なのかな、と思う。

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ちょっと疲れ気味

今日の朝カルは、ラグランジアンとかフーリエ変換とか接続係数とか非線形相互作用とか、バンバンと新しい概念が登場して、さすがに解説もへたばった。

次回にプリントを使って曲率やフーリエ変換の具体例をやることになった。

生徒さんたちも大変だったろう。

***

10月期の朝カルは、月に一回と激減するが、12月までファイヤアーベントを読むことになった。

ラディカルな哲学を竹内節で美味しく料理してやる!

***

朝カルの後の飲み会はなかったが、いろいろあって、家についたのは11時過ぎで、疲れちゃったよ。

ゆっくり睡眠をとって、英気を養わないと・・・疲労は創造的な仕事の大敵だ!

***

光文社のKさんからメールが入っていて、とうとう「99・9%は仮説」の韓国語版ができたそうだ。

これまで、幾度となく、自著の韓国語版や中国語版の契約をしたはずだが、初めて本当に翻訳してくれた。(他の契約はどうなった!)

見るのが楽しみ。

***

同著のiTunes版は、プロローグとエピローグを朗読させられて、冷や汗ものだったが、おかげさまでオーディオブックのダウンロードで一位になりました。

応援、ありがとうございます!

(いや、素人の朗読なんぞ、お聞かせして、本当に申し訳ない・・・なりゆき上・・・お赦しくだされ)

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寝不足だが

今日はコマネチ大学の収録なのだが、睡眠不足で、ちょいと厳しい。

収録のある火曜日は、コンディションづくりを心がけているのだが、睡眠不足が大敵だ。

昨日は3時ころまで寝つかれず、朝は、9時過ぎに宅配便がきて、そのまま起きてしまった。

なんだ、6時間も寝てんじゃねえか、と思われるかもしれないが、人前で頭をつかってしゃべるのが仕事なので、もうちょっと寝て、脳ミソをしっかりメンテナンスしないとだめなんだよ。

しかたないので、iPodの音楽で頭を活性化して、アリナミンVを飲んでしのぐつもり(笑)←たいてい、この処方でうまくゆく

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iTunes

iTunesのオーディオブックに「99・9%は仮説」がアップされました。

プロローグとエピローグだけ、自分で吹き込みました(冷や汗)

サンプルを聞くことができますので、チェックしてみてくださいね。

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出来レース

注釈:出来レースの仕事というのは、大学関係の仕事のことです(汗)

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大尉じゃなくて船長だろう

パイレーツ・オブ・カリビアン」の一作目のDVDを見直した。以前、劇場で観賞したのだが、細かいところを忘れてしまったため。

二作目が非常に気に入ったので、改めて一作目の評価も高まった。

くだらないことだが、翻訳で、イギリス海軍の大尉が提督になったくだりがあって、首を傾げてしまった。
8年くらいで大尉(Captain)が提督(Commodore)になるか?

英語は「Captain」(キャプテン)だが、空軍と陸軍なら大尉でも、海軍は船の船長になれるから大佐だろう。
ええと、飛行機のキャプテンは大尉だが、船のキャプテンは大佐・・・なんとなく部下の数を考えても理解できる。

細かいツッコミで申し訳ないが。

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出来レースは仕事だけにしろ

Yahoo!でアニメ映画の評判を読んでいたら、宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」がほとんど一つ星で酷評の嵐になっていた。

最近、「となりのトトロ」や「天空の城ラピュタ」などのジブリ作品を見直していて、今度は映画館に行こうかどうか迷っていたのだが、あまりの酷評に考え込んでしまった。

同時に、ジブリの「ハウル」で降板した細田守監督の「時をかける少女」が、やたら評判がよく、こちらを観に行く気になったら、今度は、ほとんど上映館がないときた。

これじゃあ、愚か物が大々的に上映されて、優れ物がほとんど上映されていないことになり、どこかシステムに致命的な欠陥があるとしか思えない。
システム全体の問題を放置していると、いつのまにか、その分野全体が人気を失うことになるぜ。(たとえば、日本のプロ野球の人気低迷とか・・・)

酷評ばかりの「ゲド戦記」だが、怖いもの見たさも手伝ったのか、それとも、単に上映館数が多いだけなのか、一週目の興行成績はいきなりのトップに躍り出た。
どうにも釈然としない。

釈然としないといえば、ボクシングの亀田興毅の疑惑の世界チャンピオンも「うーむ」としかいいようがない。
こういうことやっていると、白けてしまって、長期的には、ボクシング全体の人気が落ちると思うのだが・・・。

世の中、仕事してると、いつもこういう「出来レース」みたいなのばかりで、オレもいい加減、うんざりしてるから、せめて、アニメとかスポーツでは、「からくり」のない純粋な世界を見せてほしいんだよ。

夢が穢れると、もう、何もないよね・・・。

(それにしても、「ゲド」はどうするかなぁ・・・テレビ待ちだろうな・・・)

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科学には夢もあれば情もある

昨日は猫神横浜亭、本日は猫神鎌倉亭にて、「もう一度、科学をやろうよ」(仮)(ソフトバンク新書)のテープ録り。

コピーライターの叔父が聞き手(というか対談相手)で、素朴な科学の疑問をぶつけてきて、サイエンスライターのオレが冷や汗をかきながら、さばいてゆく、という趣向。

意外性のある疑問が飛び出すことと、文学と科学に共通する「情念」の部分や「夢」の部分が浮き彫りになるので、中学あたりで物理や数学をあきらめてしまった人々に読んでもらえると、科学の本当の姿が伝わるのではなかろうか。

それにしても、今日は暑いねぇ。

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外村先生との対談で感じたこと

先週の外村先生との対談は、とても楽しかった。(対談は日立評論9月号に掲載予定です。)

なんといっても物理学科の先輩であるし、もともとビジュアル好きで物理のCGなどに凝っている私としては、「可視化」というテーマを生涯追求し続けている外村先生の研究こそは、ある意味、自然科学の原点だと感じられたから。

ただ、昨今の科学予算が「短期的な結果」ばかりを追い求めて、その結果、電子顕微鏡という日本のお家芸がドイツやアメリカに追い抜かされてしまう、という驚くべき現実に、ちょっと言葉がでなかった。

いうまでもなく、科学予算は、国民の税金から捻出される。
ということは、私のような科学インタープリターが、「なぜ、血税を注ぎ込む価値があるのか」について、科学の門外漢にもわかるように「翻訳」をしなくてはいけない。

だが、その「科学インタープリター養成講座」そのものが、混乱をきわめ、メチャクチャな運営状況になっていることを、いったい、どれくらいの人が知っているだろうか。(私は断言する。科学インタープリター養成講座は、ほとんど科学インタープリターを養成することはできない!)

はからずも、自らの分野が蹂躙されている、という点で、私と外村先生は、同じような「怒り」を感じているのだと知って驚いた。

この国の税金は、現在、「妖怪ども」の思うままになっていて、志のある「人」は、大切なプロジェクトには参画できないような仕組みができあがっている。

きわめて残念である。

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優れ物と愚か物

世の中には優れ物と愚か物がある。

MacBookブラックは優れ物。

DDも優れ物。

BALMUDAの放熱板も優れ物。

てなわけで、優れ物ばかり集めて悦に入っていたら、いきなり愚か物にぶちあたった。

オレの商売はパソコンが動いてナンボなので、メンテナンスのためにAllume SystemsというところからChekItというソフトを買ったのだった。
そこにはTechTool Platinumというプログラムが入っていて、万が一、マックが言うことをきかなくなったときは、そのCDから起動するようになっている。

だが、最新バージョンのはずが、Intelマック対応になっていなくて、起動できなかった。

そこでFAQを調べていたら、起動できない場合は、eDriveから起動しろ、とある。では、どうやって、ハードディスクを分割してeDriveを作成するかというと、まず、起動用CDから立ち上げろ、と書いてる。バカか、この文章書いた奴。

そこで、困って、いろいろ調べてみたら、TechToolはPro4.5という最新版が出ていて、それなら起動できることがわかった。開発元のMicromatという会社にアップグレード($25)を問い合わせたのだが、なんと、CheckItは販売元が別なので、アップグレードはできないから、通常の値段($98)でもう一度買えという。

ふざけんなよ。

TechToolPro4とTechTool Platunumはおんなじ仕様なんだぜ。

さらに腹が立つことに、一緒にバンドルされていたRetrospectというバックアップ用のソフトも、使い勝手が今一つで、外付けハードディスクについてきたタダのSilverKeeperに戻した。(こちらは単なる好みの問題だが)

TechToolは、愚か物で嫌いになったので、他のメンテナンスソフトにしようと思うのだが、みなさん、なにかご存知ありませんか?(本当に教えてくれ!)

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花火

昨日はみなとみらいの花火大会で、猫神横浜亭のベランダから観賞した。

とはいえ、隣りの岩谷学園の屋上のカバーが邪魔で、ほとんどの花火は頭の部分しか見えない。

たまに大きなのが上ると、ようやく花火が円形になる。

オレ「邪魔だなぁ、花火が当たって岩谷学園の屋根が吹っ飛ばねえかな」
K妻「はぁ?」
「せっかくの花火が台無しだ」
「われわれが引っ越してくる前から岩谷学園はここにあったんですけど」
「・・・」
「どうしたんですか」
「この足の裏にくっつく物体はなんだ?」
「あ、それは芋虫のうんちですよ」
「はぁ?」

不条理な世の中である。

ベランダからの花火は頭半分から下が切れており、足下には芋虫のうんちが転がっておる。

オレは、足下の物体を手ですくうと、それを思い切り、岩谷学園の屋上めがけて投げつけた・・・。(意味不明)

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