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ウェブ進化論

「ウェブ進化論」梅田望夫(ちくま新書)を読んだ。

凄く面白くて、「思想」的にもためになった。

でも、第四章の「ブログと総表現社会」では、かなり、考え込んでしまった。現在、プロの(あらゆる)文筆業の人の数が1万人として、同じレベルに達している(達するであろう)人が1千万人というところは、「そりゃないだろう」というのが正直な感想。

音楽とか絵画とか写真とか・・・野球とかでも、潜在的にプロと同等の実力をもつ人の数は、おそらく10倍程度だというのがオレの実感だ。(いいかえれば、10人に1人だけが、たまたま運が良かった、ということになる)

基本的には、学校時代に、「あいつは凄い」と感じた友人が、どれくらいの割合だったかを考えればいい・・・というところまでは梅田さんに同意するが、数字は、2桁くらいズレてる気がする。

カラオケでどんどん練習して、周囲から「上手い」といわれて、テレビの歌手デヴュー番組なんかに出て、「声が普通っぽい」とか言われて、寂しげに去ってゆく人がいるけれど、あれと同じ感覚だ。

プロとアマの差でいちばん大きいのが、文筆の場合であれば、若いときの読書量の差だと思う。ゴルフのプロなんかにしても、若いころの練習量が決め手みたいだし、音楽も同じだ。

もっとも、子供のころは、いろんな遊びがしたいから、大人になってプロになる可能性なんか頭にないんだけれど。

あ、話がズレてきちゃったよ。

***

とにかく、一読の価値がある本だと感じたが、「あちらの世界」の成功例だけが強調されていたのが読後の不満。
失敗例もたくさんあるんじゃないのか。

また、「あちらの世界」や「ロングテール」というキーワードと、この本自体が物理的な本屋さんで売られて、ベストセラーとなって「こちらのこちらの世界」で大きな収益をあげている現実が、妙な違和感を抱かせる。

「日本の大企業経営者、官僚、マスメディア幹部。いわゆるエスタブリッシュメント層の中枢に坐る、私よりも年上の人たちの大半が、組織を辞めたという個人的経験を全く持たないのである。そのことが日本の将来デザインに大きな歪みをもたらしてはいないかという懐疑」(同書233ページ)
という部分には、完全に共感した。

徒党を組まないと威張れない連中って、本当はひ弱だから、いざというときに馬脚をあらわすものさ。

最後は、本当にWeb.2.0の世界になったら、インターネットそのものが「意識」をもって、オレたちは、ちっぽけな「ほむんくる」になっちゃうんじゃないか? なんて、なかばオカルト的な連想をしつつ、本を読み終えた。

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