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セクハラ事件に思う

著名な脳科学者である北大の澤口俊之教授がセクハラ疑惑で大学から論旨解雇通知を受けた。

いわゆるインテリの性的な事件としては、植草一秀教授の事件が記憶に新しいかもしれないが、私がよく思い出すのは、アメリカのクラレンス・トーマス最高裁判事の事件だ。

上院の公聴会で、元部下のアニタ・ヒル教授に対するセクハラ疑惑が浮上し、テレビと新聞で連日報道されたが、トーマスは賛成52、反対48で乗り切って、最高裁判事となった。

3つの事件を比較してみる。

澤口教授の場合・・・問題となった事件より前にも処分の前歴があった
植草教授の場合・・・問題となった事件より前にも逮捕の前歴があった
トーマス判事の場合・・・問題となった一件のみで前歴はなかった

トーマス判事は、当時、「性犯罪には必ずパターンが存在する。一度やる人は二度、三度とくりかえす。私にそういった性癖があるのならば、他にも被害を受けた人がいるはずだ」と主張した。

アニタ・ヒル教授以外には、被害を受けた女性は名乗り出なかったため、次第に形勢は逆転し、トーマス判事が腹心の部下であったヒルを(大学教授へと)左遷したことが訴えの理由だということになった。

無実なのに痴漢にされて、何年もかかって裁判で無罪を勝ち取る人もいる。

実際に事件があったのに、誰にも信じてもらえない被害者だっている。

周囲の人間が真実に迫ることは不可能だ。

ただ、(現時点で)有罪とみなされている澤口・植草両教授の場合には、以前にも同様のパターンが存在したのに対して、トーマス判事の場合には、パターンが存在しなかった、という点が、「社会による断罪」のひとつの目安になっている点だけを指摘しておきたい。

(「仮説」の特設ページでも別の観点から感想を述べるつもりです。)

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