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2006年4月の64件の投稿

執筆予定変更のお知らせ

オフィシャルサイトで予告しておりました、

「量子のからみあい(仮題)」工学社
「ループ量子重力とはなにか?(仮題)」講談社ブルーバックス

は、個人的な事情により、執筆をとりやめさせていただくことになりました。読者のみなさまの期待を裏切ることになり、大変、申し訳ありません。また、出版社にもご迷惑をかけることとなり、深くお詫び申し上げます。

なぜ、突然?と思われるかもしれませんが、ある出来事を機に、この一ヶ月、いろいろ悩んだ末、しばらくの間、<物理理論そのもの>の解説からは遠ざかったほうがいい、という結論に達したからです。

17年間、50冊以上の科学書の仕事をしてきて、文字通り、脇目も振らずに突っ走ってきたつもりですが、一度、立ち止まって、これからの仕事を考え直す時期にきていたようです。

マックスウェルの翻訳はライフワークの一環として続けます。

また、「ゼロから学ぶ超ひも理論」(講談社サイエンティフィク)は、この種の解説としては最後かもしれない、という意気込みで完成させるつもりです。

「量子論」(秀和システム)も、上記のような理由で、執筆が中断しておりましたが、時期を再調整した上で、近く、執筆を再開する予定です。

***

今後の執筆予定ですが、<物理理論そのもの>ではなく、<科学エッセー>や<科学者列伝>や<思考法>といった多様なジャンルに拡がりそうです。

読者のみなさま、どうか、今後ともよろしくお願い申し上げます!

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風邪

風邪で完璧にダウンした。

近所の赤髭先生のところに行ったら、「喉が完全に真っ赤じゃね」と言われて、抗生物質と咳止めを出してもらった。

センセ、黄金週間中はイースター島に行って、ロンゴロンゴの研究にふけるらしい。

来週はテレビの収録があるので、そのときだけ使う、咳が一発で止まる頓服薬もくれた。

***

昨日の朝カルは、常連さんが顏を出してくれて、総勢7名まで増えた。

終わったあとに近くで食事をしたが、食べ終わって時計をみたら、9時半だったので、そこからダッシュして、9時49分の湘南新宿ラインに飛び乗った。
たしか、その後は、10時42分まで電車がないのだ。

1時間ないって、どーゆーことなのだ?

風邪で身体がきつかったので、死ぬ気で電車に飛び乗ったが、一緒に走っていたKさんは、直前にトイレに飛び込んだので、乗り遅れた(らしい)。

JRよ、10時20分くらいに、もう一本、湘南新宿ラインを増発してくれ!

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業務連絡

読者からのご指摘により、一部TBを削除させていただきました。

TBをいただいたときは、返事ができる場合には、積極的にブログにお邪魔して、コメントも残すよう努力しておりますが、意図不明のものや宣伝目的のものは、自主的な判断、あるいは、読者からのご指摘により、削除させていただくことがあります。

誤って削除してしまった場合は、恐縮ですが、メールにてご連絡ください。

よろしくお願い申し上げます。

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がんばる

飲み会でシャムハトプレスのOさんが言っていたが、「電気論の初歩」の翻訳の仕事は、何人もの大学教授に手紙を書いて打診したのに、返事すらもらえなかったのだそうだ。

ムカー。

おそらく、大手出版社じゃないし、面倒くさいから、そのまま無視したんだ。

まあ、いいさ、次の「物質と運動」の翻訳も下訳はおわっているから、がんばって今年中には完成稿までこぎ着けてやる。

この仕事、文化的な意義が大きいと思うし、今日のジュンク堂のトークセッションをみても、読者の草の根の支持もちゃんとあるんだ。

国の文化予算を湯水のごとく使ってる連中より、オレたちのほうが、この国の文化を底辺で支えている、という自負があるぜ。

がんばろうっと。

***

mixiで上田さんという人が、竹内薫応援サイトなるものを立ち上げてくれたらしい。

なんの利害関係もないのに、涙が出るほど嬉しいよ・・・。

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名刺が飛ぶようになくなるのだが

う、気がつかぬうちに名刺がほとんどゼロじゃ(汗)

早速、注文したが、間に合わないかもしれん。

いつも「名刺のb-quick」でやってもらっているのだが、さすがに週末じゃ無理だろうなぁ・・・。

でも、来週は連休だから、しばらく名刺を配らないでいいかもしれん。

それに、引っ越しと同時に旧住所の名刺が切れるのは、ラッキーなのかもしれん。前向きに考えようっと。

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思考実験・無事終了

ジュンク堂のトークセッションは、雨にもかかわらず、大勢の読者のみなさまにお越しいただき、本当にありがとうございました。

湯川薫のサインまでしてしまいました(汗)

風邪気味で、絶好調とまではいきませんでしたが、それなりに喜んでいただけたようで、その後の飲み会でも盛り上がりました。

ジュンク堂の理工書売り場の担当のYさんとSさんも、10時の閉店後、飲み会まで来てくださり、「活字中毒とツン読派」の話題などで、さらに盛り上がりました。

キャンセル待ちのお客様のために、席の増設で対応していただき、とても気持ちのいいトークセッション・サイン会となりました。

ファンのみなさま、ジュンク堂のみなさま、本当にありがとう!

***

内緒話:
飲み会で、本をろくろく読みもしない人が本を売るのは、やはりダメだ、という話になり、T1書店とT2書店の社長をメチャクチャにけなして、はー、すっきりした。
本好きをなめんなよ!←すみません、酔っ払いです。

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脳めぐ本・サイドストーリー

「脳をめぐる冒険」の共著者、藤井かおりによるサイドストーリーが飛鳥新社のHPからアクセス可能になりました。

すでにシュレ猫文章倶楽部や竹内薫オフィシャルサイトでお読みになった方もいらっしゃると思いますが、まだでしたら、是非、アクセスしてみてください。

脳めぐ本の背景となった、本当のお話です。

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特設ページ

「脳をめぐる冒険」の特設ページに水谷治央さんによる「脳科学解説」を連載開始しました。

小説とあわせて読んでいただけると、ぐっと中身がわかりやすくなると思います。

どうぞ、ご覧ください!

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KDDIから引っ越し?

引っ越し先の光ファイバーだが、当初、KDDIとUSENが入っている、と言われたので、迷わずKDDIに電話したのだが、いくら電話してもブロードバンド係につながらず、話し中だったので、しかたなしにUSENに連絡したら、すぐにつながって契約してしまった。

さきほど、USENから、きちっとしたサポートの電話がかかってきて、どうやら連休明けにはつながるらしい。ホッ。

***

とはいえ、心配であることにはかわりないので、WillcomのAX520Nというのを注文したら、驚いたことに、もう届いた。

セットアップも簡単で、すぐに接続できて、速度もまったく違和感がないので、殿はかなり御満悦じゃ。(殿=オレのこと)

データ通信も、当初は、単純にスペックを比較していて、せっかくauを使っていることだし、KDDIにしようと思ったのだが、マックお断りというサービス精神のなさに怒髪天を衝き、GripenさんのアドバイスどおりにWillcomにした。

***

とりあえず、めでたし、めでたし、ここほれワンワン、といった感じだが、KDDIは、二度にわたってビジネスチャンスを自ら放棄したことになる。

うーん、今はau by KDDIの携帯で満足しているんだけど、この調子じゃ、ナンバーポータビリティが始まったら、どこかに「引っ越す」かもしれない。

あらためて、サービスって難しいんだなぁ、と愛用のtalbyを見ながら思いにふける。

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洪水なんだって

業界では、ハリポタの「大洪水」の被害に遭わないようにと、4月末が刊行ラッシュとなり、町の本屋さんは配本の「洪水」で、麻痺状態が続いている・・・らしい。

洪水を避けようとして、自ら洪水を作り出して、勝手に溺れているとは、皮肉な話だが、ハリポタ現象には、業界にもさまざまな不満がくすぶっていて、ハリポタの出版社もみんなから恨まれるようになってしまった。

当初の美談が、「これだけ稼いで、まだ足らないのかよ」という感情に変わってきていて、ようするに共感から反発へ転換してしまったのだ。

その根底には、ハリポタが、返本を認めない、買い切り制を押し付けているために、本屋さんの棚の占拠状態が続くことによる弊害がある。
売れ行きが落ちても、ハリポタだけは、売り切らないと本屋さんが丸損してしまうのだ。
そのとばっちりは、皮肉なことに、他の出版社へまわることになる。

(もちろん、再販制という法律そのものの根強い問題が、さらにその奥に潜んでいるわけだが・・・)

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ホンネ

先日のサイエンスラウンジの後の飲み会で、ブログにどこまで本音を書くか、という話になって、あらためて、オレが戦略家でないことが露呈した(笑)

このブログのサブタイトルにも毒舌・放言御免!と書いているが、実際、かなり悪口とか愚痴も書いているわけで、ようするに自分の「心の免罪符」みたいなことになっている。

だから、あまりに赤裸々な個人的事情を書いてしまい、みんなが引くこともあるようで、「それはやめたほうがいい」とアドバイスしてくれる人もいるのだが、オレは、か細い神経で、いつもギリギリのところで生きているから、「告白」できなくなっちゃったら、自分の中にためこんでしまい、やばくなる。

***

あと、ブログに何かを書くと、「他人は裏を読む、深読みをする」ともアドバイスされたが、それには正直いって驚いた。

たとえば「テレビに出たくない」と書くと、他人は「本当は出たいのだろう」と考えるのだという。

でも、単なる魂の雄叫びみたいなブログなので、残念ながら、裏もないし、浅いも深いもないんだから、「何かがしたい」と書いたら、そうしたいのであり、「何かをしたくない」と書いたら、実際に、心理的に、(今は)そうしたくないんだ。

***

それでも、半年後に、何かの理由で気が変わって、何本かテレビに出たら、「やはり、この男、本心はテレビに出まくりたかったのだな」とか言われるのか。

でも、今の本心と半年後の本心って、そもそも同じじゃない。

たまに戦略家と誤解されることがあるのだが、考えてみると、それは、オレの気紛れや脈絡のなさが、長期間の「作戦」の結果だと解釈されているのだ。

***

で、ブログに本音を書くかどうかだが、やはり、書き続けるしかないだろう。

だが、この前のナントカ賞の審査委員の悪口みたいに、あとで書いたことを後悔したり自己嫌悪に陥ったら、削除する。

他人の思惑を気にしすぎると、疲れてしまうので、自然に書くのがいちばんだ。(とりあえず)

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量子論苦戦中

「量子論」を三分の一くらいまで書いたところで苦戦中。

こんなことは、滅多にないのだが、ここのところ、執筆時間の確保に悪戦苦闘していて、どうにも進まない。

うだうだしているうちに、この「追われた」精神状況では、とてもいい本など書けやしない、とハッとした。

すでに一度、〆切を飛ばしているので、本当に申し訳ないと思う。

編集のTさんは、社内的なスケジュール管理が厳しいようで、それも大変だと思うが、ここにこうして書いてしまっているということは、オレ自身が、この道十七年の経験から、うすうす、「このままのペースで書いていっても、いいものができない!」とわかっているわけで、やはり、もう一度、仕切り直しにしてもらわないとダメだ。

だいたい、明日は8時起きで、インタヴューアーの仕事が二本も入っているのに、こんな時間に日記を書いているんだから、焦りが表面化しているんだ。

ふう・・・これからTさんにメールして、「未完成品は出せないので、もう少しだけ時間をください」と頼んでみよう。
ぜいぜいぜい。

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データ通信しかない

どうやら、ブロードバンド接続が途切れることは必至なので、GripenさんとSさんのアドバイスにしたがって、ウィルコムで注文して、データ通信でしのぐことにした。

考えてみると、何かのときのバックアップという意味でも、ちょうどいいかも。

ところで、NTTやauのデータ通信カードは、マックを除外しているようだが、動作保証がないだけで、本当は使えるって本当なのだろうか? 誰か試したことありますか?

携帯依存症を嗤っていたが、完全にネット依存症である自分を発見(汗)

ちがう、ちがう、仕事上、好きなときに好きなだけググレなくなったら、影響が出てしまうからだ!←依存症特有の言い訳

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トークショウ盛況

昨日は茂木健一郎とサイエンスラウンジでトークショウをやったあと、銀座に移動してスコットというお店で打ち上げ。

フランス在住(というか、日本にあるフランスの子会社で喧嘩して、フランスの会社に移ったらしい)のF御夫妻が一時帰国していたので、スコットで合流。

トークショウの時点ですでにビールを飲んでいたので、二日続けて、飲んでばかりだが、笑いながら飲んでいるので、体調に異変はない。

茂木はかなり疲労がたまっているようだったが、現在、学生を11人も抱えていて、当日も睡眠三時間で、午前中は学生の論文の指導(仕上げ?)をやっていたそうで、ちょっと心配だ。

トークショウの会場は丸ビル一階のカフェ・イーズというところの二階部分で、整理券はすぐになくなってしまい、関係者席も一杯になった。

わざわざ来てくださったみなさま、ありがとうございました。

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飲み会

昨日は高校時代の友人たちと原宿で飲み会。

例によって、KS省のSくんとM不動産のNくんとPLのFくん。

FくんのスーツはLの来日にあわせて会社で社員割引で買ったもので25万円もするのだと聞いて、一同、「ほーう」と驚く。

オーダーではない「吊るし」のスーツでいちばん高いものが55万円もするんだって(汗)
誰が買うんだろう。

(ちなみにオレのジャケットは丸井で買ったもので、にぃきゅっぱ、である)

Fくんから、いろいろと面白い話を聞いたので、本日、編集者のKさんに話してみよう。

Fくんのお兄さんは、前にも書いたが、ホリエモンが逮捕される前にライブドアを辞めて難を逃れた人だ。

***

本日は、MK省主催の科学技術週間のトークショウで、久しぶりに茂木健一郎との漫才コンビが復活。

とはいえ、6時間しか寝ていないので、ちょっとまずい。
完全な睡眠不足だ。

これから2時間ほど寝てみるが、寝られるかどうかわからん・・・。

***

トークショウの後も飲み会に突入予定(笑)

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源氏は遠くなりにけり

母校の総合学習の授業に臨時講師で赴任することになった。
(ようするに、1時間だけ、お話をするのである)

恩師のK先生は、退官間近だが、一気に三十年前の「源氏物語」の授業が脳裏に蘇った。
K先生は、まだ三十そこそこで元気がよく、毎週のように、できない生徒たちの「変訳」と「妙な品詞分解」の添削につきあってくれた。
今から考えると、驚くべき労力で、並の先生じゃ、とてもじゃないが投げ出すだろう。

あの高校三年にわたる、古典の猛特訓のおかげで、今、私は作家稼業なんぞやっていられるのかもしれない。

***

「やぐちひとり」という深夜帯の番組に一回だけゲスト出演することになりそうだ。
タイムマシンについて解説するのである。

テレビの露出は、極力控え、執筆をおろそかにするな、というマネージャーからのお達しだが、一回で深夜帯でタイムマシンという専門分野の話なので、オーケーが出た。

***

本日は日経BP社の取材を受けて、それから高校時代の友人たちと食事をする予定。

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BB四苦八苦

引っ越しにともない、NTTの通常回線は、切れ目なく持続できるが、ブロードバンド回線がうまくいかない。

今はNTTの光フレッツなのだが、引っ越し先は、対象外だそうで、管理会社に問い合わせたら、USENとKDDIのブロードバンド回線が入っていると言われた。
でも、引っ越してから2週間も工事ができないんだって(汗)

電話番号が変わらない、近所への引っ越しが災いして、事前に引っ越し先の電話を開通させられないのだ。

ニフティに電話してみたが、間があかないようにするには、引っ越しの1週間以上前から電話を向こうに切り替えておかないとダメだと言われた(汗)

それでは、こっちにいる間に電話そのものがつながらなくなってしまうから、ダメじゃん。

その間はダイヤルアップにしろ、とアドバイスされたが、そんなこと不可能だろう。
あるいは、可能なのか?

ブログくらい書けるかな・・・。

誰かいい方法を教えてくれ!←マジ

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問題選定

たけしのコマネチ大学数学科」は、5月に2週連続の収録となるため、問題選定が大変そう。

それにしても、こんなに難しい問題でいいのだろうか?

なんか、こう、城の中から、野戦の様子を眺めているようで、「センセもゼロから解いてみてよ」とか言われたら、もう、絶対に拒否(笑)

朝カルでも解説したが、生徒さんからは、「ちょっと難しすぎる」と言われた(汗)

スタジオでの解説がいまひとつわかりにくいようなので、次回の収録では、ホワイトボードでリアルタイムで解説してみる。カルチャーセンターや大学の講義と同じ形式だ。(これまでは、あらかじめボードに書いておいたが、そうすると、どうしてもすっ飛ばしちゃうんだ)

中年の試練か。

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脳めぐ本

「脳めぐ」本は今週末には大手書店に並ぶみたいです。

学術解説を東京大学助手の水谷さんにお願いしましたので、来週初めには特設ページに順次掲載できると思います。

本がファンタジー小説であるため、科学的な内容は、別に解説してもらったほうが、科学ファンには親切だと考えたからです。

また、飛鳥新社のページでは、読者のために、この物語の元になった、あるエッセイが掲載される予定です。(むかし、オフィシャルサイトに掲載していたことがあり、現在も文章倶楽部のサイトで読めるものですので、すでにご存知の方も多いと思いますが)

小説と科学の融合というのは、きわめて難しい試みで、今回は、比重を大きく小説のほうに傾けています。

はたして、どうなるのか、まったく未知数です。(ドキドキ)

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オレには解けないぜ

昨日は、「たけしのコマネチ大学数学科」の三回目と四回目の収録に行ってきた。
三回目は引き続き私が解説し、四回目は初めて中村さんが登場。

私は、以前にも何回か単発でテレビの仕事をしたことがあったが、中村さんは今回がまるっきり初めてだったせいか、最初のうちは緊張していたが、徐々にペースがでてきて、最後のほうは、スタジオ全体がどよめくような解説もあり、初回としては満点だろう。

問題の内容には触れられないが、毎回驚かされるのは、事前に問題が伝えられていないにもかかわらず、北野たけしさんが正解に肉薄する道筋だ。
いわゆる「やらせ」がない状態なので、必ずしも正解に達するとはかぎらないが、おそらく、私が解答する立場だったら、いきなり「解け」といわれて解けるわけがない、と思う。

ある物理学者が、大学院を出て、初めて物理数学の授業を担当したとき、前任者から、
「これが前期の試験問題だよ」
と参考資料をみせられた。彼が、
「なんだか自信がありません。この問題は、私には解けませんよ」
と感想を洩らしたところ、その先輩教授は、落ち着き払って、
「なに言ってるんだ。君が試験問題を解く必要はないんだ。出すだけでいいんだよ」
と諭した、という笑い話がある。

差し詰め、そんなところだろう。

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サイエンスラウンジ

第47回科学技術週間の「サイエンスラウンジ」の詳細が決まったようです。

文部科学省主催のA級イベントにB級のオレが呼ばれるなんて、ほとんど、ありえない情況だが、真面目に面白くしゃべるつもり。

芸人さんと同じで、ネタを考えていかないと。

定員が40名だそうです(汗)



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誤解のないように

ええと、誤解のないように、もろもろ補足しておきますね(汗)

***

ただいま、いただいたメールなどへの返信が滞っていたとしても、すぐに怒り心頭とか、心証を害した、ということではありません。

いただくメールの数が多すぎて、たまたま、見過ごすこともありますので、ご理解ください。

同様に、いただいたご質問への返答が遅れている場合、

1 返答に困って放置(答えられない質問)
2 論文の査読の依頼(くりかえし日記などで書いておりますが、これは、基本的にお受けできません。あしからず、ご了承ください)
3 計算やチェックに時間がかかるので、まだ、机の上の「未処理」の箱に入っている場合

などがございますので、こちらも、ご理解をたまわりたく。

できるだけお答えするようにしておりますので。

***

あと、私のプチ鬱の原因は、某選考の問題が主であり、本来、B級であることに誇りをもつべきところ、A級の仲間入りができるかもしれない、などという醜い欲をさらけ出したことへの自己嫌悪にあり、他の要因が主ではありませんので、こちらもよろしく。

ぜいぜいぜい。

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脳をめぐる冒険

「脳をめぐる冒険」(飛鳥新社)の見本が届いた。

K妻との共著である。

***

K妻は、もともと朝日カルチャーセンターで開講していた「科学ミステリー講座」の一期生で、厖大なミステリーの読書が、そのまま文体に反映されている。
はからずもシュレ猫文章倶楽部からのデヴューのトップバッターとなった。

生理学者で医師のTさんと、プロの作家だが分野の転身を図っているAさんの(再)デヴューも決まっていて、本当は、K妻は三番目になるはずだったが、諸般の事情から、最初に本が出ることになった。

モリナガ・ヨウさんの挿絵がたくさん入った、実に美しい仕上がりの本になった。

なかなか、これだけ装幀に凝ってくれないよね。

本好きとしては、きれいでインクの匂いのいい本や、紙の手触りの心地よい本は、もう、たまらない。

***

本日は、仕事のしすぎで熱が出たので、枕元に本をおいて、早めに寝る(笑)


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ガンダム観戦談

映画「機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛」をグリペンさんと観賞。

ここのところ川崎チネチッタに行くことが多い。
(ちなみに、別の映画をK妻と観に行ったときに、地下一階にあるタイ料理の店に入ったが、非常にオススメである!)

***

ガンダムは、何度も書いているように、いちばん最初の「機動戦士ガンダム」をリアルタイムでテレビで観ていて、「ゼータ」のほうは最近になるまで全く接していなかった。

グリペンさんは、「ゼータ」をリアルタイムで観ていた世代なので、その影響を受けて、見始めたのだ。

今回は、テレビ放映時と内容(特に結末)が大きく変わるのではないかと、ファンの間では、さまざまな憶測が飛び交ったようだが、感想としては、
「大幅な改変より、ちょうどいい感じの修正に落ち着いた」
という気がした。

前にも書いたが、新旧画像を融合するために苦肉の策である「エイジング」の技法は、今回、さらに磨きがかかっている感じで、技術スタッフに敬意を表したい。

***

内容については、凄く「リアル」であり、ある意味、「リアルすぎる」がゆえにリアルでない、と受け止められる危険性をはらんでいるともいえる。

現実の戦争について、われわれが抱いている「仮説」は、敵と味方がともに「理性」だけを元に戦略を練り、そこで運命を翻弄される人間たちも「理性」にしたがって行動する、というものだろう。

勝たなければ死んでしまう、という情況では、合理的な戦略が優先されるべきだからだ。

もちろん、そういった「リアルさ」は、偽のリアルさなのだ。
巨像でローマを陥落させかかった名将ハンニバルから、クレオパトラとともに沈んだアントニウス、さらには、誰もが狂気と認めるヒトラー、そして、第二次大戦中の旧陸軍の上層部の行動など、ほとんどの戦争は、合理的な判断とは程遠いことばかりなのだ。

恋に落ちて味方を裏切るのが本当の人間の「リアルさ」であり、個人的な保身から全軍を全滅させてしまうのが人間の「リアルさ」だとするならば、「星の鼓動は愛」の状況設定は、まさに「リアル」だといわねばなるまい。

私は常々思っているのだが、世の中には、あらゆる分野でA級とB級の区別や差別が横行している。
そして、ほとんどの場合、一段低く見られているB級のほうが、より「リアル」であり、A級のほうが、「みんなが見たいと思っている(嘘の)リアルさ」に傾いている。

富野監督の作品は、世間からすればB級なのだろうが、がんじがらめになって気取らなければならないA級の「縛り」がないぶん、観ていて気分がいい。

***

というわけで、個人的に、テレビ放映のDVDと比べて、今回の映画は、★1個分、評価が上った。

ちなみに、今回のお気に入りのメカは「キュベレイ」であった(笑)

B級のリアルさに万歳!

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奇妙な違和感

ほぼ徹夜で仕事をして、カロリーゼロのアミノカルピスをグイッと飲んで、さあ、寝るかと椅子から立ち上がって歩き始めたとたん、足の裏に違和感を覚えた。あうっ。

(なんだ、この丸くて、細長くて、小さくて、やわらかい物体の感触は?)

オレの額を一筋の汗が流れ落ちた。

***

その後、オレは、ケンケンをしながら、テーブルまでウェットティシューを取りにゆき、足の裏を拭いて、その物体をティシューに包んで、床をきれいに拭(ぬぐ)った。

もちろん、猫好きのみなさまには、それが何であったのか、朝っぱらから申し上げるまでもない。

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ペースが戻った

ようやくいつもの仕事のペースに戻った。

周囲の雑音に悩まされて、怒ったり哀しんだりして、プチ鬱状態におちいること多いねぇ。

もっと飄々(ひょうひょう)と生きたいのだが、すぐに欲がでてきて、醜態を晒すことになる。

最近、自分の人間としての弱さを素直に受け入れるようになったが、オレの精神レベルじゃ、宗教家にはなれないし、かといって、政治家にもなれない。

やはり、権力や名誉や金といった価値観とは、距離をおいて生きる作家稼業が似合っているらしい。

***

今、「量子論」(秀和システム)を三分の一くらいまで書いたところで、頭が発熱してきたので、おでこに冷えピタを貼って執筆中。

「ロバストネス」(ダイヤモンド社)は、ほとんど仕上がっているのだが、プロローグとエピローグだけ残してある。こちらは、その「モード」にならないと書けないので、今週中に原稿を出せるかどうか、微妙なところ。

「MAXIMAで描く物理の世界」(ブルーバックス)は、おかやんさんにサポートしてもらえることになったので、夏には脱稿できる見込み。
数式処理ソフトをタダで使えて、なおかつ、超難解な物理のオブジェを精確なグラフィックスで見ることができるのだから、物理・数学ファンおよびグラフィックス好きの人にはお得な本になるはずだ。

***

「たけしのコマネチ大学数学科」は、やはり数学が好きなせいか、意外と解説に工夫を凝らすことを考えていて、第三回目のためにはリンゴを使おうかと思案中。

中村さんに解説をかわりばんこにやってもらうことになったので、このまま、執筆のペースが守れそう。

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プログラムが思い浮かばない

コマネチ大学数学科の三回目の収録が迫ってきたが、マセマティカのプログラムのアイディアが出てこないので書けない。

ホワイトボードの説明と実演(デモ)のほうがインパクトがあるような気がする。

たしかに、なんでもパソコンで説明する、というのも悪い癖かもしれない・・・。

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博打商売

昨日の朝カルは、生徒さんが4名だけで、担当のJさんとともにのけぞった。

久々に冷や汗が出たぜ。

うーむ、長い間続いてきた竹内節の講義も、そろそろ消滅か。(冗談ではない)

これで、7月からの一般相対性理論の講座にも赤信号が灯(とも)った。

月曜の「頭がよみがえる算数練習帳」は名前がよかったせいか、昼間の時間帯だったせいか、主婦の方の参加が多かったのだが、金曜の夜の時間帯の参加は見込めない。
この時間帯の主な客層であるサラリーマンの方には、「算数と物理」という題名が魅力的でなかったのかもしれない。

7月からのレギュラー講座は、10名以下だった場合は、残念ながら中止です。
また、ファインマンの教科書が5000円と非常に高いので、それもネックになる可能性がある。

カルチャーセンターは、そろそろ潮時だ、という神様の意思表示なのかもしれない。

その場合は、淡々と受け入れて、今年は執筆11本とテレビ1本に専念する。

***

本の仕事もカルチャーセンターの仕事も博打(ばくち)だ。

開けてみるまで、「売れる」かどうか、まったくわからない。

お客さんが完全浮動層であり、知識やバックグラウンドもバラバラだから、読めないのだ。

***

対照的にジュンク堂のトークセッションは、早々と満員御礼です。

申し込んでくださったみなさま、どうもありがとうございます!

面白い話を用意しましたので、乞う御期待。

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消毒

奇妙な夢を見た。

寿司屋でサーモンを注文したら、目の前で握ってくれたのに、床に落としてやんの。

新しくにぎりなおすかとおもいきや、大将、電子レンジでチンして、
「はいよ! 消毒済み!」
といって、オレの前に置いて、ニヤリと笑いやがった。

夢判断だとどういうことになるんだろうね。

隣りの家の取り壊しが続いていて、いろんな騒音が聞こえるから、こんな夢を見るのかしら。

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不死鳥のごとく

作家は仕事がなくなるのが一番怖いので、来年までのスケジュールが埋まっているのは、精神衛生上、きわめていい状態だ。

ただし、ほとんど休日返上で執筆する計算(汗)

とはいえ、もともと連載ではなく、単行本の依頼が多いタイプなので、物理的な限界がある。

ところが、ここにきて、D書房から、過去作の文庫化の打診がきて、あまりの嬉しさに「やった!」と小躍りしてしまった。

そう、いったん死んだ作品を文庫で復活させてくれるのは、作家にとって、物凄く嬉しいことなのだ。
まさに、捨てる神あれば拾う神あり、というやつだ。

17年にわたって書き綴りし、わが作品たちよ、いまこそ、不死鳥のごとく復活せよ!

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総合学習

高校で国語の教諭をしている同級生のAくんから連絡があり、「99・9%は仮説」を三年生の総合学習の授業で使いたいとのこと。

そうか、やはり、「若者ノ書」なのか・・・。

快諾して、場合によっては、1時間の講義もやってやるぞ、と返答した。(ただし、今はスケジュールが一杯なので、五月か六月になると思うが)

それにしても、論説文の授業で使われるとは、これまた驚きである。

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東京大学新聞

夕方、恵比寿にて東京大学新聞の取材を受ける。

科学技術インタープリターの役割と時代の変化、そして、そういった変化に乗り遅れた科学界の高齢化世代(「抵抗勢力」)と改革の難しさの話もした。

別の特集を組むかもしれない、との返答。

***

その後、軍鶏丸というお店で光文社のKさんとF編集長、こちらは私とK妻で、「99・9%は仮説」の打ち上げをやった。

「国家の品格は老人に売れていて、99・9%は若者に売れている」(F編集長談)

若者といっても、もちろん、私の世代より少し上までが入るのだが。
そして、なによりも、かつて「理系の心」をもっていた人が喜んでくれているのだと。

小中学校や高校で理科が好きだったのに、なんらかの事情で「文系人間」となった人の多くは、実は、心は理系のままなのだ。

だから、もう一度、科学の考え方をやりなおしてみたい・・・そんな人たちのための本になったようだ。

これは、著者である私も予期しなかった読者層で、少し驚いている。

***

夜半、建築家のSさんからK妻の携帯に電話が。

なんでも、偶然、コマネチ大学数学科がテレビで流れていて、私が出ていたのだと。

え? そうなの? 自分が出ているのに猫とじゃれていたオレ。

四回目からは、中村さんとかわりばんこで解説をする予定。

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ちなみに

いつからか、私は死の恐怖をまったく感じなくなった。

死ぬことは、生まれることと同じで、自然だと思うからかもしれない。

いや、むしろ、自分をかわいがってくれた人々や、自分がかわいがった動物たちが、みんな死んで行ったからかもしれない。

いずれ、そこに「行く」ことは、なんだか、また、みんなと一緒になることのような気がするのだ。

(もちろん、死に急ぐつもりもまったくないが)

***

だから、よけいに、老人化の恐怖を抱いている自分が不思議でならない。

***

朝日カルチャーセンターの担当のJさんが毒グモにさされた友人の話をしていた。
その人は、毒グモに刺されてから、すでに十年以上もたっているのに、いまでも、突然金縛りに合うのだという。

それも、起きてふつうに活動しているときに。
衆人環視の情況で。

その話を聞いて、
(むかし受けた心の傷が原因で、突然、精神的な金縛りに合う人って多いよな)
などと考えてしまった。

人前で、突然、精神的な混乱をきたしたり、周囲のことが目に入らなくなることは、誰にでもあるけれど、そんなのも、精神の毒グモに刺されたのが原因かもしれない。

***

よく眠れなかったせいか、今日は、まるで兼好法師だな。

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老人化の恐怖

最近、自分が「老人化」することの恐怖を感じることが多い。

それは、身体や外見というよりは、行動や判断や思考といった側面の「硬直化」や「冗長さ」・・・「頑固さ」や「執拗さ」(日本語変か?)といった、自分が嫌いな側面がのさばりだしてきて、いずれは自分を支配してしまうであろうことへの恐怖なのだ。

本来、「老人力」とは、それまでに培ってきた経験にもとづく「智慧」を活かすことであり、あくまでも「ご意見番」として、いざというときに超・大局的な判断をくだす能力だと思うのだ。

だが、そういった、良い意味での年の取り方ができずに、こまごまとした局所的なことがらについて、頑固かつ執拗に、まちがった判断をしてしまうようになったら、周囲の迷惑になるだけだ。

自分が、徐々に、そういう方向に動いていってしまうのではないか、という恐怖が強い。

ここ数年、自らが老人化している自覚がなく、周囲からのフィードバックが失われて制御不能に陥った事例を何件か目撃して、「自分もああなるのだろうか」と考えてしまうのだ。

人から嫌がられること、迷惑がられること、それに気づかないこと・・・自分の脳のエントロピーがじわじわと増大することへの焦り、といってもいいかもしれない。

ごくたまにだが、「いい年の取り方をしてるなぁ」と思う人もいる。でも、そういう人は、本当に稀だ。今度、そういう人に出会ったら、美しく年をとる秘訣を聞いてみたい気もするが、おそらく、「そんなこと気にしてたらダメだよ」と、あっさり、こちらの執着心を指摘されておわるのだろう。

眠られぬ夜に、天井をみつめながら、そんな世迷い事を、つらつらと考えている。

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削除

自分で読み返して、嫌になった記事を2つ削除しました。

ちょっと、ペースが乱されてしまって、まずいな・・・。

もともと精神的にか細いタイプなのだが。

ついでにTBも消えてしまったが、故意ではないので、あしからず(汗)

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「思考実験」する生き物

 科学には「思考実験」という奇妙なことばがある。実際の実験をやる前や、実験が技術的に困難な場合に、「頭のなかで実験をしてみる」のである。

 なんだか馬鹿みたいに聞こえるが、今風にいえば、これはシミュレーションにほかならない。むかしの科学者は、コンピューターがなかったので、自分の頭のなかで脳内シミュレーションをやっていたのである。

 物理学にはいくつもの有名な思考実験がある。

 たとえばガリレオは、ピサの斜塔から重さのちがう二つの球を落下させ、それが同時に着地する、という思考実験をおこなった。

 あるいは、アインシュタインは、ロケットのなかでは、噴射で加速度がかかったのか、近くに重力の強い星があるのか、区別がつかない、という思考実験をやって、相対性理論を完成させた。

 私のお気に入りはマクスウェルという物理学者が考えた「マクスウェルの悪魔」である。この悪魔は、ありていに言えば、時間を逆転させるような能力をもっている。ようするに「覆水が盆に返る」のだ。それならば、不老不死の薬もつくれるのだろうか?

 期待を裏切るようで申し訳ないが、物理学者たちは、マクスウェルの悪魔が存在しないことを証明してしまった。不老不死は、見果てぬ夢にすぎないことがわかったのである。

 明日の天気予報も、株価の変動予測も、考えようによっては、思考実験の一種だ。人間とは、そもそも、思考実験する生き物なのかもしれない。

(公明新聞・2006年4月11日号「文化最前線」掲載)

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エッセイ

オフィシャルサイトの科学エッセイが更新されました。

是非、ご覧ください。

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ネットが切れる不安

ちょっと前に光フレッツに入ったばかりなのに、引っ越すことになったので、もう解約しないといけない。

引っ越し先には光ファイバーが入っていないのだ(汗)

明日、ADSLが大丈夫かどうか確認して、なるべく間隔があかないように手続きをしないと。

今の時代、一日でもネットに接続できないと、なんだか不安になってしまう。

茂木健一郎は、むかし、エッジか何かで携帯マックにして電車のつり革につかまりながら、ネットをしていたが、今は、どうしているんだろう。

オレも、予備でデータ通信に入っておいたほうがいいかもしれない。

みんなはどうやってるんだろう。

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気を引き締める

鈴木光司さんと横浜駅東口で食事。

かなり雑談をしたが、最後に「エッジシティ」関係の物理の話になって、ちょっと調べ物をすることにした。

***

その後、駅前で引っ越しの契約を済ませた。

電話、電気、ガス、水道、郵便など、いろいろ手続きがあって大変だ。

引っ越し屋さんも決まった。

現アパートは、すでに隣りの建物がほとんど壊されていて、じきにマンションの基礎工事が始まる予定。
日増しに騒音が大きくなってゆく感じで、たしかに、家で仕事をするのは無理。

***

ちょいと気が抜けていたのか、日経新聞の書評で、古い本を新刊とまちがえてサブで取り上げてしまい、担当のUさんから電話がかかってきて大慌てで、もう一冊用意していた本の書評と差し替えた(汗)

いかん、いかん、気を引き締めてかからんと。

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ジュンク堂

ジュンク堂のトークセッションは、おかげさまで、定員だそうです。
申し込んでくださったみなさま、ありがとうございます。

(なお、当日のキャンセルが見込まれるので、まだ、数席は受け付けるそうです)

よーし、面白いネタを準備してゆくぞ!

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あ?

チーターは、すぐに疲れて休んじゃうのが難なんだよな・・・うーむ、また、すぐ走るからいいか・・・。

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たけしのコマネチ大学数学科

テレビ情報です。

***

深夜帯の30分番組で、オレが登場するのは、ほんの一、二分だが、フジテレビ木曜深夜の「たけしのコマネチ大学数学科」に解説担当の「センセ」として出演する。

こ、コマネチ大学なんだ(汗)

おまけに、深夜帯だから、水着の女性とかも出てきてしまうんだ(汗)

それなのに、オレだけ、挙動不審の怪しい人みたいに、キョロキョロして、真面目な仏頂面で、ダラダラと汗を垂らしながら、ホワイトボードで解説してんだ(笑)

しばらくしたら、相方の中村センセとかわりばんこで解説をすることになると思う。

みんな、翌朝の会社に遅れるといけないから、絶対に見ないでくれ!

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重版御礼!

「99・9%は仮説」は、おかげさまで、26万部を突破いたしました。

みなさんの応援があるかぎり、次の仕事もがんばり続けますので、どうか、応援よろしく!

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思考実験もやる

今日の朝カルは昼間の時間帯にもかかわらず、算数の問題を解いてやろう、という元気な生徒さんたちが集まってくれて、意外と楽しく授業ができた。

ちくま新書のMさんも駆けつけてくれて、秋に出る「頭がよみがえる算数練習帳」の参考にしてもらえた感じ。
今回は、慎重を期し、数学科修士出身のMSさんに徹底的なチェックをお願いしている。

***

テレビの仕事は、肝心の点で、ほぼ合意できたので、引き続きがんばって協力するつもり。
やるなら一所懸命やる。

***

中公新書「思考実験」も始動。

どんな思考実験が登場するか、乞う御期待!

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いろいろ

引っ越しの件は、なにしろ二年分の家賃を前払いすることになったので、いつも法律上の問題の面倒をみてもらっている横浜の内山法律事務所の内山先生に契約書をチェックしてもらうことにした。

会社だって法務部があって、契約書の類いは、ぜんぶチェックしているわけだが、個人の場合は、オレのように信頼できる法律事務所にお願いすることになる。

内山先生はかなりのご高齢だが、ご子息が、最近、弁護士になってお手伝いを始められたようなので、事務所は安泰。

この国は、法治国家と銘打っているし、監督官庁も存在するわけだが、事実上、その保護内にいるのは大企業とその社員のみで、その他大勢の人間は、自分で自分を守るしか方法はない。

契約先はリバブル・ピーエイという東急リバブルの子会社らしく、問題ないと思うが、こればかりは、振り込め詐欺の横行するお国柄なので、慎重にやるにしくはない。

***

本日は、朝日カルチャーセンターの後、テレビの件で再度、ギャラの交渉をする予定。
別にお金はいいから、ちゃんとオレがストレスなしで仕事できて、なんらかのメリットのある方法を考えてくれればいいだけの話なのに。

***

なぜか、「やりなおし教養講座」(村上陽一郎著、NTT出版)を読書中。

***

7月は横浜のルミネの上の朝日カルチャーセンターでも三回ほど「99・9%は仮説」の講座をやることになった。

***

6月には長期休暇をとる予定。

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ネット書評

讀売新聞か日経新聞の書評欄で見たのだと思うが、3月のアマゾンの売り上げで「99・9%は仮説」が8位に入っていて驚いた。

アマゾンの売り上げは気になるので、たまに見ているが、たしか、最高で10位だったような気がするから、トップテンに入るとは考えてもいなかった。

つまり、1時間ごとの集計では、20位だったり40位だったりだが、長い間、そこに留まっているから、一ヶ月で集計してみると、8位に食い込んだらしい。

ネットでの評価は、書評委員や選考委員といった少数のエリートの独断ではなく、まさに「お金を出して本を買ってくれる読者」の声そのものだから、やきもきしてしまう。

とはいえ、ネット書評も玉石混交で、著者からみて、とんでもない勘違いのようなものも含まれるから、信頼できる「読み手」を探すのがポイントになるだろう。

そういった読み手が「99・9%は仮説」をとりあげてくれたおかげで、アマゾンの売り上げが急に上ったことがある。

草の根の読者の支持だけで作家活動を続けさせてもらっているオレとしては、感謝の気持ち以外にない・・・。

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執筆予定

ここのところ取材が多い。

H社に取材インタヴューに行ったかと思えば、逆にプレジデント社の取材を受けたり、来週は東京大学新聞の取材だって。

取材したり、逆に取材を受けたり、ようするに情報伝達が活発化している、ということなのだろう。

***

「科学力」(日本実業出版社)では、企業内における科学力の実践の場を取材することになるが、「闘う物理学者たち」(日本実業出版社)の場合、おそらく取材費は出ないので、自腹でどこまでやれるかちょっと不安だ。
こういった企画こそ、テレビ局のBSあたりで、連動してくれればいいと思うが、メディアミックス不在のこの国では、実現すべくもないだろう。やはり自腹か(笑)

もっとも、命懸けで書く、というのは、まさに、マクスウェルの初刷600部の翻訳も死ぬ気でやる、ということであり、自腹を切って海外取材費も払う、ということでもある。

それでも、うまく他人の金をつかって楽に仕事をしている連中をみると、むかっ腹が立つぜ。

読者からもらった印税をつかって、オレは、次の本を準備する。(ついでに電車の振動で揺れる1LDKの賃貸アパートから、近くの静かな3LDKの賃貸マンションに引っ越しさせてもらうが)

***

「MAXIMAで描く物理の世界」(講談社ブルーバックス)では、おかやんさんに連絡をとって、本格始動しないといけないな。もう数年越しの企画なので、是非、いいものをつくりたい。

超ひも、カラビ=ヤウ空間、ツイスター、量子ポテンシャル・・・それから、モンテカルロ法なども、みんな入れてやる!

文系でもプログラムが組めるような、驚くべき入門書にしてやるぜ、ふっ。

***

「ゼロから学ぶ超ひも理論」(講談社サイエンティフィク)は、数式の展開はやらず、ポイントとなる重要な数式を出して、その「意味」を徹底的に解説しまくる方式をとる。

だから、超ひもの方程式も出てくるし、Dブレーンの式も出てくるし、ブラックホールとのつながりも出てくる。

でも、数式の数は、おそらく全部で10から20になるだろう。

場合によっては、全七章で、方程式も七つだけ、という可能性だってある。

いかがだろう?

***

「科学ドロボー」(インデックス・コミュニケーションズ)は、科学小説である。
まったくの新コンセプトであり、まず、小説として面白く、次に科学としてためになる本を目指す。

絶対に新境地を開いてやるからな。

***

中央公論ラクレには、これまでに雑誌等に書いた未完の科学エッセイに、書き下ろしを付け加える企画を送ったが、どうなるかは未定。

***

「天才たちの休暇」(NTT出版)は、前に「SPA!」に書いた短いエッセイを発展させて天才論をユニークな視点から書く。編集のMさんが乗り気なので、これもいい本になるだろう。

***

「量子のからみあい」(工学社)が、どうもモチベーションが高まらず、少し遅くなる可能性大。申し訳ないが、やる気が出てくるまで、しばらくお待ちください。ごめん。

***

今年のトリは、マクスウェル「物質と運動」(ハムシャトプレス)だろう。これは、「電気論の初歩 上」に引き続き、ライフワークの一環になる感じがでてきた。

文字通り、孤軍奮闘で600部の文化活動を、オレとシャムハトプレスのOさんとで展開している。頼りは、読者とジュンク堂のみなので、応援ヨロシク!

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〆切飛ばしたかも

うわぁぁぁぁ!

やれ引っ越しだ、テレビだのと、うだうだ騒いでいるうちに、執筆スケジュールが丸々一ヶ月もズレ込んでしまい、さきほど、秀和システムのTさんから原稿催促の電話が来ちゃったよ(汗)

「そろそろ原稿のほうは上りましたでしょうか?」
「(汗)」
「先生? すでにお約束の期日は大幅に超過しておりますが、進捗状況はいかがでしょうか?」
「(汗)」
「先生! 聞いてますか?」
「(汗)」
「そんな、汗ばかり拭ってないで、ちゃんと書いてくださいな」
「(平身低頭)」

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ちょっぴり科学なファンタジー

竹内薫+藤井かおり「ちょっぴり科学なファンタジー 脳をめぐる冒険」(飛鳥新社)は、これまで秘密裏に仕事を進めてきましたが、実は、今月末刊行予定です。

ベースになった物語は実話(飛鳥新社のホームページで読めます)であり、ファンタジーであると同時に「世界一わかりやすい脳の本」と銘打っております。

ただし、あくまでもファンタジー小説であり、絵本であり、お勉強の本ではないので、「学術的な補足」については、オフィシャルサイトの特設ページに掲載する予定です。
学術チェックは東大助手の水谷さんにお願いしました。(水谷さん、ありがとう!)

絵はモリナガ・ヨウさん。なんと40点も描いてくれました。

さあ、夏に向けて、気を取り直して、がんばるぞ! 

引き続き、応援、ヨロシク!

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奴はいつのまにやらオレの前に現れた。

オレの中で何かがキレた。次の瞬間、オレは、群衆の中の孤独な狼になっていた。ブチッという嫌な音がした。ああ、オレは、いったい、どうなってしまうのだろう・・・。オレは、その場に跪(ひざまず)いた。失われた、オレの「かけら」を拾うために・・・。

***

「ねぇ、ママー、あの人のズボン、ボタンが飛んじゃったよー、どうしてー」
「しっ、見るんじゃありません!」

***

顏を真っ赤にしながら、片手に、飛んだばかりのボタンを握りしめて、公衆便所に避難すると、そこには、地べたに顏をつけてはいずり回っている若い男がいた。奴も、失った己の「かけら」を探し求めているのだ。

その傍を無神経な親父が革靴の音をたてながら歩き回り、まるで不審者でも見るかのような目つきで、じっと若い男を観察していた。

オレは、その憐れな若い男をかばうかのように、ボソッと呟いた。
「ふ、コンタクトって、落ちたらわかんないもんなんですよね・・・」

ようやく事情を察したのか、親父は、(なんだ、不審者じゃなかったのか。つまらん)とでも言いたげにオレのほうを見ると、薄ら笑いを浮かべながら、公衆便所を立ち去った。

オレは、若い男に近づくと、優しく声をかけた。

「あのー、お取り込み中、申し訳ありませんが、そこ、歩いてもいいですかね。手を洗いたいんで」

男は、うつろな眼差しでオレの顏を見ていたが、やがて、あきらめたのか、立ち上がって、場所をあけた。

なぜ、こんなことをするのか、自分でもわからない。
だが、オレは、次の瞬間、洗面台から3センチほどの距離にある、小さな光るものめがけて、勢いよく右足を振り下ろしていた。

オレのもてる全体重をこめて。

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お金じゃないんだよ!

テレビのギャラの件は、ようするに「ソフト」は「タダ」という日本社会の精神構造を如実に反映しているのかもしれない。

弁護士だってちょこっと相談するならタダでいいじゃん。(もちろん、ダメである)

医者だってちょこっと見てもらうならタダでいいじゃん。(もちろん、ダメである)

それと民放を見るのがタダであることは無関係であるまい。

とはいえ、朝日カルチャーセンターだってマクスウェルの翻訳だって、それで裕福になるわけではないのに仕事をしているのには、それなりの訳がある。

ようは「動機づけ」の問題なんだよ。

テレビに出たい人は、タダでも出るだろう。雑誌に出たい人や新聞に出たい人も同じだ。

オレは、(本心から)テレビに出ることには興味がないから、年齢相応の時給を払え、といってるだけなんだけどな。何度も、他の人を探してくださって結構です、と伝えているつもりなんだが・・・通じていないのか・・・タカさんが「みんな逃げちゃって、ようやく見つけたんですから」と冗談で言っていたが、あれも本当だったのか・・・。うーむ。

でも、さきほど、低賃金でも「動機づけ」になるかもしれないウルトラCを思いついた。

月曜に制作会社のプロデューサーと会うので、そのウルトラCを提案して、相手が検討する、と言ったら続けさせてもらい、その提案がダメなときは、即撤退。

これは、もう決めた。オレは一匹狼でブレないので、この方針は、もう動かない。

さて、どうなることやら。

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ギャラの交渉(疲れる)

テレビの仕事は、中村さんと二人で、問題候補の選定、問題チェック、Von Neumannの発音のチェック、事前打ち合わせ、マセマティカのグラフィックス・・・そして、撮影時の拘束時間が6時間・・・といった感じなのだが、制作会社からのギャラの提示がどう考えても一人分しかなく、あまりに人を馬鹿にしているので交渉中。

北野たけしという人の数学に対する姿勢に大いなる好感をもったので、できればお手伝いを続けたいが、執筆の仕事を山ほどかかえているのに、あえて時間を割いているわけだから、「手弁当で」というのは、あまりに社会常識を逸しているだろう。

時給を計算してみると、家庭教師のバイトより低いのだが・・・。

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電気論の初歩

マクスウェルの「電気論の初歩 上」は、シャムハトプレスがジュンク堂に最初に納入したぶんは完売し、追加納入したそうだ。順調でホッとしている。

すでに下巻の下訳もできているのだが、今年の後半には、「物質と運動」(これも下訳は完成)を送り出し、その後、来年の前半になると思うが、電気論の下巻を読者のもとにお届けしたい。

こういった地道な仕事を読者がどのように評価してくれるのか、未知数だが、オレとしては、半分ライフワークとして続けるつもりだ。

前の日記にも書いたが、オレの仕事を評価してくれるのは、(オレと家族と猫以外には)読者しかいない。
だから、ひとりでも読者がいるかぎり・・・もとい・・・ひとりだとさすがに厳しいな・・・生存が難しくなる・・・600人の読者がいるかぎり、オレはやる。

応援、ヨロシク!

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やはり反骨で

今日はブルーバックス編集部のAさんと渋谷で打ち合わせ兼会食。

科学出版賞は、惜しくも最後の二冊まで残って、受賞を逃したのだそうで、「どうして、いつもいつも、最後の最後で落とされるんだろうね」と酒を呑みながらの残念会。

夏に執筆予定の本をどうするか相談した。

落選の理由が「文章は巧いけれど、やはり難しい」だったそうで、それなら、もう一歩譲歩して、優しく柔らかくするのかと思いきや・・・オレは、はたと思い至った。

そうだ、オレは、大切な何かを忘れかけていた。

オレは、もともと、トップダウン式に偉い人々に引き上げてもらって出世するタイプではないのだ。

オレはボトムアップ式の草の根の読者の支持だけで、これまで生きてこられた。

だから、ブルーバックスの物理書のコアの読者がオレに(かつて?)期待していたような、もうバリバリの物理書に回帰する決意を固めた。

残念ながら、「熱とはなんだろう」は、さすがに物理ファンにも難しかったようなので、その反省点を踏まえて、今度は、MAXIMAを使って、物理学の「真髄」を「見る」ことに記述の焦点を合わせることにした。

そう・・・お小遣いの中から貴重な千円を出して、いつも本を買ってくれている読者のことを忘れたら、何十年も反骨精神で戦ってきたオレの存在価値なんてゼロになっちまうぜ。

というわけで、今回の落選は、皮肉なことに、オレの心の迷い(過ち)を正してくれた。

コアの物理ファンのみなさま、お待たせいたしました!
夏は、みんなが泣いて喜ぶような、バリバリの物理CG本を書くぜ!(すでにCGは作成開始していたりして・・・)

迷いが吹っ切れたので、やる気まんまん(笑)

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ゾロ目ですか

GAPに行って、「スリム」のズボンを探したが、もう作っていないといわれたので、しかたなしに「クラシック」を買った。

それはいいのだが、問題は、サイズだ。

ウェストと股下でサイズが決まるのだが、その数字が、なんと、「86×86」とゾロ目になってしまったのだ。(これまでは84×86だったのに・・・)

驚いたことに、ただいまの体重も86ピッタリなので、こりゃあ、いいことあるゾ(笑)

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一方通行の構図はあるのか

「ネイチャー」は、誰もが知っている、世界一の科学誌だが、歴代の編集長が物理系出身であることはあまり知られていない。

これは、ネイチャーの中村さんから聞いた話だが、そこには、経験主義のイギリスならではの理由があるのだ。

「物理系の編集者は、自分がわからない生物系の論文も許容するが、生物系の編集者は、自分がわからない物理系・数学系の論文を無意識のうちに拒絶する傾向がある。だから、ネイチャーが自然科学全般について公正な配分で論文を選ぶために、編集長だけは、物理系でないとダメなのだ」

もちろん、生物系でも、あえて物理系を学ぼう、という例外的な人がいるし、自分がわからなくたって、数物系の論文を拒絶しない人もいるだろう。
だが、一般的な傾向として、どうしても、ここには「一方通行」の流れが存在するようだ、というのである。

掲示板にアマサイさんが書いているが、もしかしたら、生物系は、本当はわかっていないのに、どことなく「わかったつもり」になれるから許せるのかもしれない。
数学や物理の話は、なかなか「わかったつもり」にさえなれないことが多いのだろう。

そんな傾向など存在しない、と感情的に反論することはたやすいが、100年以上の歴史をもつネイチャー誌の「経験則」には、やはり、なにがしかの真実が含まれているのではなかろうか。

実際、オレみたいにバリバリの物理系の仕事をしていると、たびたび、生物系の偉い人々からの「拒絶」を受けて、不愉快な体験をするんだよね。
そのたびに、「あー、また例のパターンか」と、うんざりする。

(オレの周囲の生物系の若い人たちは、柔軟に数学や物理を学んでいるようにみえるのだが・・・)

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科学技術週間

昨日はクオリア花見に顏を出したが、あまりの寒さに、1時間ほどで退散した。

一所懸命に準備をしてくれたみなさんには申し訳なかったが、オレは、万が一、風邪をひいたら、会社を休むわけにはいかないのだ。

フリーの一匹狼は、健康管理だけは、周囲から異常と思われるほど気を遣わないとダメなので、あしからず。

結局、茂木はテレビの収録が押して、(オレの風邪に対する不安が限界点に達するまで)姿をあらわさなかったので、Sさんの携帯で話だけした。

***

4月22日に文部科学省の科学技術週間で茂木健一郎とトークショウをやります。
まだ、ニュースリリースはされていないようですが、土曜日の午後3時半から、場所は丸ビルだと思います。飲み物つきで入場料は500円。当日、整理券を配るそうです。(先着40名)

追加情報が判明しましたら、また、書きますので。

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有名人病

ひとつだけ肝に銘じていることがある。

それは、いわゆる「有名人病」に罹(かか)らないことだ。

有名人病というのは、有名人と知り合いであることを自慢気に吹聴したり、有名人だけを(他の人々とちがって)特別扱いしたりする態度のことで、人間なら、誰でも罹りやすい伝染病である。

有名であるかどうかは関係なく、肩書きや経歴も関係なく、相手をひとりの人間として見て、それでつきあうに足る人物であれば、積極的に交際すればいいし、人格の破綻した嫌な奴だったら、「くわばら、くわばら」とつぶやいて退散すればいい。

たしかに有力者とつきあうと、一時的にはトクすることも多いが、長い目で見れば、むかしからの友人や仕事仲間を失ったり、家族の心が離れたりして、大変なことになる。

もちろん、いちばん怖いのは、自分自身が有名である、という幻想に支配されて、まるで特権階級かなにかであるように振る舞い始めてしまうことだろう。

ここのところ、現実問題として、(世間でいうところの)有名人とお会いする機会も増えたが、とにかく人間として「まとも」な人以外とは、お近づきにならないように気をつけている。

でも、気がつかないうちに罹ってしまうのが有名人病の怖いところなのだ。

くわばら、くわばら・・・。

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不思議な体験

私は作家が本業なので、茂木健一郎のようにテレビのメインキャスターをやる、などという大胆かつ不敵な路線はありえないが、「引き受け手がいないからやれ」というご指名だったので、「深夜帯なら目立たないし嫌みにもならないからいいか」と、中村亨(あきら)さんとK妻とともにテレビの収録なるものに行ってきた。

北野たけしさんに初めてお会いしたが、正直いって、「頭の良さ」に驚かされた。

事前に、いろいろな先入観があったのだが、そういったものは、一気に吹っ飛んだ感じだ。

マルチな才人とはこの人のことなのだなと、なんだか、得した気分になった。

***

とはいえ、問題選定と本番のためのマセマティカのプログラムの作成で、かなりの時間をとられてしまうので、できれば、本番の解説は、中村さんにも負担してもらいたいなぁ。

スタジオに入ったのが2時きっかりで、終わったのが8時だった。

とてもオレのひ弱な体力では、もたない(笑)

***

もちろん、テレビの仕事は、ほとんど初めてに近いので、バリバリに緊張していたのだが、しょっぱなにたけしさんに「竹内さんの本は読んでます」と言われて、スーッと緊張がほぐれた。

やはり、大きい人は、何かがちがうのかもしれない。

***

そういえば、たまたま収録中に、ノミネートされていた、ある出版関係の賞に(またもや!)落選したようなのだが、もはや、その選考のことさえ、完全に忘れていたのが、自分でも興味深い心理だと思う・・・。

***

でもさ、いつものカルチャーセンターとちがって、生の生徒さんがいないので、どこを見ていいかわからず、やけにきょろきょろしていた気がする。

あと、K妻に注意されたのだが、声が小さくて聞こえなかったそうだ。

今後の課題山積か(笑)

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業務連絡(講座案内)

4月27日のジュンク堂トークセッションですが、あと18名ほど、空席があるそうです。
「思考実験」の歴史・・・マッハ・・・「マクスウェル」・・・アインシュタイン・・・などにも触れる予定です。

いつもはPPTをつかうのですが、喫茶スペースということで、レジュメをお配りして、生演説に終始しようかと考えております。

***

4月10日の朝日カルチャーセンターの「頭がよみがえる算数練習帳」は、14日からの本講座とは別の問題をやるつもりです。
その場で中学の入試問題を解いていただき、「頭がよみがえる」解答(?)を黒板でやります。

昼間の時間帯ですが、お時間のある方は、是非、ご参加ください。

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99・9%は軍曹

ここのところ横浜猫のナナ(通称:軍曹)が暴走気味だ。

***

昨日は、オレが机でパソコンを打っていると、目の前の食卓に飛び乗って、正座した。
なにをするのかと思って見ていると、そのままの姿勢で、前方に「平行移動」しているではないか!

猫好きならすぐにおわかりのように、これは、トイレにいったあとに「拭っている」のである。
しかも、食卓の平面で・・・。

現場を目撃していたからいいようなものの、もしも、見ていなかったら、オレは、その1時間後に、その上にパンをおいて食事をするハメになるところだった(汗)

***

かと思うと、今日は、床に放り出してあった(オレの)黒いナップザックに同じ横浜猫のコタロウが「サクサク」しているではないか。
これは、猫がトイレに行ったあとに「ブツ」を埋めるしぐさである・・・。

まさかと思って、鼻を近づけて嗅いでみると・・・正真正銘、猫のしょんべんの臭いだわ(大汗)

コタロウはトイレ以外ではおしっこをしないので、これは、99・9%、軍曹のしわざである。

***

ここのところ、お花見をやったり、引っ越しの見積りの人が来たりして、かまってやらないから、不満を抱いているのかもしれない。

うーむ。

(ただいま、K妻がオレのナップザックを洗濯中)

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重版御礼!

おかげさまで「熱とはなんだろう」(講談社ブルーバックス)が重版となりました。

発売当初、数式が難しくて重版までいかなかった本なので、感慨深いのです。

ただ、「99・9%は仮説」から、いきなり「熱とはなんだろう」に行かれると、難易度がかなりちがうので、面食らう読者も・・・などと心配しているところです。

数式本も、読者のみなさまの支持なしでは、続行できませんので、どうか、これからもヨロシク!

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お花見報告

木ノ花さくやさんが撮ってくれたお花見の写真ができましたので、ここに掲載します。(参加してくださった方々からの掲載許可はとってあります)

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セクハラ事件に思う

著名な脳科学者である北大の澤口俊之教授がセクハラ疑惑で大学から論旨解雇通知を受けた。

いわゆるインテリの性的な事件としては、植草一秀教授の事件が記憶に新しいかもしれないが、私がよく思い出すのは、アメリカのクラレンス・トーマス最高裁判事の事件だ。

上院の公聴会で、元部下のアニタ・ヒル教授に対するセクハラ疑惑が浮上し、テレビと新聞で連日報道されたが、トーマスは賛成52、反対48で乗り切って、最高裁判事となった。

3つの事件を比較してみる。

澤口教授の場合・・・問題となった事件より前にも処分の前歴があった
植草教授の場合・・・問題となった事件より前にも逮捕の前歴があった
トーマス判事の場合・・・問題となった一件のみで前歴はなかった

トーマス判事は、当時、「性犯罪には必ずパターンが存在する。一度やる人は二度、三度とくりかえす。私にそういった性癖があるのならば、他にも被害を受けた人がいるはずだ」と主張した。

アニタ・ヒル教授以外には、被害を受けた女性は名乗り出なかったため、次第に形勢は逆転し、トーマス判事が腹心の部下であったヒルを(大学教授へと)左遷したことが訴えの理由だということになった。

無実なのに痴漢にされて、何年もかかって裁判で無罪を勝ち取る人もいる。

実際に事件があったのに、誰にも信じてもらえない被害者だっている。

周囲の人間が真実に迫ることは不可能だ。

ただ、(現時点で)有罪とみなされている澤口・植草両教授の場合には、以前にも同様のパターンが存在したのに対して、トーマス判事の場合には、パターンが存在しなかった、という点が、「社会による断罪」のひとつの目安になっている点だけを指摘しておきたい。

(「仮説」の特設ページでも別の観点から感想を述べるつもりです。)

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