テレビの数学番組は、ここまで、あまり気分がよくない展開なので、場合によっては別の人に代わってもらうことを検討中。
以前、12チャンネルの仕事で製作会社のTSというところから連絡があって、脳の番組を監修(なんでオレが脳番組を監修するんだよ!)したことがあるが、ちょっとそのときに近い雰囲気になりつつある。
そうならないことを願うが・・・。
前回は、向こうから頼んできたのに、会議とやらに行ってみると、オレと同年配くらいのチーフ・プロデューサーが(文字通り)ふんぞりかえっていて、ディレクターという肩書きの連中が大勢、彼を囲んでいて、みんながこの絶対権力者の前におどおどとひれ伏しているかのような構図に度肝を抜かれた。
問題は、このチーフ・プロデューサーが、完全に外部の人間であるオレを部下みたいに扱おうとしたことだ。
オレに物を訊ねるから、答えてやると、
「それじゃあ、意味がない」
だって。
はあ? てめえ、何様のつもりだ、コノヤロウ、喧嘩売ってんのか?
まあ、もともと連絡をとってくれたのが、若手のディレクターの人で、この人は、まともだったので、いつものようには爆発せず、抑えて、会議への出席は一回きりにして、早々に退散したのだった。
その後、いくらオレがアドバイスをしても、「それは非科学的です」と教えてやっても、まったく番組には反映されず、おまけに、出来上がったビデオも見せてもらっていないのに、いつのまにか放映されて、最後の字幕には「監修 竹内薫」と出されて、実に頭にきた。
非常に自分勝手で、とにかく、オレが何を言っても、「それはちがう」、「はいはい、そうですか」みたいな感じで、ようするに、中途半端に雑多な知識が詰め込まれたぶよぶよの脳がひたすら世界に向けて電波をつかって増大してしまったような連中だった。
それと対照的だったのがNHK大阪のスタッフだった。
ふつうの社会人の礼儀をわきまえていて、「聞く耳」ももっていて、TSとNHKの現場の雰囲気の差に、ふたたび驚かされた覚えがある。
今回も、問題をつくれというから、このクソ忙しいのに時間を割いて、中村さんと一緒に面白い問題をみつくろって送っているのだが、「それはちがう」の「ないものねだり」パターンになりそうで、さすがに大きな駄々っ子の相手をしているほど暇ではないので、爆発する前に退散することを視野に入れ始めている。
中村さんを引っ張り込んだ手前、もうちょっと様子を見てみるつもりだが。
オレにアドバイザーを依頼するのなら、ちゃんと、オレのアドバイスを聞けよ。
自分たちで勝手に考えて、それで進めるつもりなら、オレ抜きで勝手にやれ。
オレは自分の仕事があるので、別に困らない。
もともと吉田武さんという人(「オイラーの贈り物」の著者)から振ってきた仕事で、どうして自分でやらずに振ってきたのかと疑問に思っていたのだが、なるほどこういうことだったのかと、引き受けたことをちょっと後悔し始めている。
いや、外部の人間に接するときのほんのちょっとした言葉遣いや「聞く耳」の問題なんだけれどね。
ホンマもんの「数学」や「物理」の世界の拡がりを伝えようとしているんだから、ちょっと立ち止まって、耳を傾けてみろよ・・・。
久々に喧嘩竹内の復活ムード(苦笑)