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書評の窓

ここのところ書評の仕事が増えてきた。
もともと本好きなのだから、願ってもない情況だが、いろいろな制約もある。

制約その1 同じ出版社に偏らないこと(数ヶ月の間に)
制約その2 同じ著者をとりあげないこと(一年の間に)
制約その3 新しい本をとりあげること(三ヶ月以内!)
制約その4 科学書をとりあげること

この、何気ない制限事項だが、意外と守るのが難しい。
なぜなら、制約その4の「科学書」というジャンルは、そもそも力を入れて出版している出版社が少ないのである。
その狭い科学出版界という枠の中で、面白くて(一般読者に!)紹介する価値のある本をみつくろうと、どうしても同じ出版社に偏る傾向が生じる。

たとえば、科学に特化した新書や文庫のシリーズをもっているところや、科学に特化した編集部がある出版社は、数社しか存在しないのである。
当然、そういう「科学書に本腰を入れて取り組んでいる」出版社のほうが圧倒的に出版点数も多くなるし、良書の数も多い。

同様なことは制約その2についてもいえる。
科学書を書く著者は、そもそもそんなに多くない。
大学教授が、一生に一度、自分の研究成果をわかりやすく世に問う、という時代ではないのだ。
でも、サイエンスライターの数は非常に少ないから、どうしても、同じ著者の本ばかりが目に付くようになる。
それがとりあげられないとなると、非常に厳しいのである。

制約その3も悩みの種だ。
本屋さんに行くと、まず目に飛び込んでくるのが平積みになった新刊書だが、その大半はすぐに消えてしまう。
そして、中身のちゃんとした良書は、実は、平積みのすぐ上の棚に並んでいるのである。
ここは、半年から数年前くらい前に出た本で、比較的、売れたか、もしくは店員さんが中身に太鼓判を押した本が、ひっそりと並んでいる。
実際、何度か、「これはいいゾ!」と思って書評で取り上げたい本があったが、残念ながら、直近三ヶ月でないとだめなので、あきらめざるをえない。

こういう本は、比較的、地味な売り方をしていたらしく、新刊で並んだときには気づかなかったのである。
当然、他の書評家も見逃したらしく、まともな書評さえ出ていないものが多い。

でも、平積みの上の棚は、宝の山なのだ。

何事もやってみると難しいもんだねぇ。

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