« トラウマ | トップページ | グレーゾーン »

二世、三世

小泉首相も次期首相候補の安倍さんも業界の二世、三世だが、日本という国の閉塞状況には、この「業界内世襲制」が一役買っている。
大学教授も二世、三世、会社の社長も二世、三世、右を向いても左を向いても二世、三世。
今や、江戸時代末期みたいに、日本中が沈滞ムード一色なのだ。

二世、三世は、幼いころから、その業界のノウハウを伝授されて育つから、ようするに英才教育なのであり、それなりに業績をあげる人も多い。
だが、二世、三世は、親がいたれりつくせりでスタート地点を用意しているため、外部から入ってきた人とは苦労の度合いが違う。(小泉さんは、しょっぱなから落選でスタートしたので、それが後の人生にプラスに働いたんだろうなぁ。でも、そういう人は例外だ)

ダメな二世、三世は世の中に大勢いる。

去年だったか、コンテンツ産業を振興する、という人に焚きつけられて、海外の漫画雑誌にSFの企画を売る、という仕事をやったことがある。
売れっ子作家の藤木稟さんに声をかけて、一緒にシナリオを練ったのだ。
そのとき、KF元首相の息子と称する人がブローカーとして登場した。(ほら、漫画の「ダメおやじ」みたいな顏をした元首相・・・あえて誰とは言わないが)
彼は、コンテンツ産業の海外への売り込みについて熱く語り、自分の売り込み能力に自信を覗かせたが、私の名刺を見るなり、
「失礼ですが、あなたはあまり知名度が高いとはいえない。でも、海外なら先入観がないから売れます」
とのたもうた。

この言葉に、オレは、かなりカチンと来た。

そうだよ。
科学書業界では有名でも、別にテレビに出てるわけじゃないから、そこら辺の道を歩いているオバサンやオジサンには知られていないし、科学書なんぞ一生読まないであろうアンタにも知られてないよ。

まあ、元首相の息子、というのが知名度が高いかどうかわからないが、こういうタイプの人は、日本中にごまんといらっしゃる。
で、ご想像のごとく、長時間かけて仕事をさせられたあげく、彼は見事に売り込みに失敗した。

***

この国は、もっと実力本位で、能力のある人をどんどん登用していかないと、本当に沈滞ムードどころか国際競争に負けて、奈落の底に転げ落ちるだけだぜ・・・。

|

« トラウマ | トップページ | グレーゾーン »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/136278/6695206

この記事へのトラックバック一覧です: 二世、三世:

» コンテンツ産業とエンターテインメントについて、名無しのマンガ描きが思うこと [==ゑびす屋 : 煩語==]
当分長いの書けなくなるので、書いておく事にした。 先日のエントリ「覚え書き2」についてなんやけど。 むかっ腹の立った経緯をもう少し詳しく書くと、まあ、紹介されて仕事の話しに、ある編プロに行ったんや。 そこで、「あなたの得意分野というか、好きな物ってあります?」かなんか聞かれ、その時に差し出された コンテンツ見ても、特にこれといったものがなく、少しがっくりしつつ 「まあ、夏目漱石とか、最近は論語なんか面白がって読んでいますけど・・・」 と言いかけたら、間髪入れずに、もう「あーっ... [続きを読む]

受信: 2005年10月29日 (土) 19時57分

« トラウマ | トップページ | グレーゾーン »