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約ってなにさ

このブログはコメント不可に設定してあるが、それは、以前の掲示板日記の教訓をいかしたものなのでご了承願いたい。

ある特定の単語の「解釈」は、多かれ少なかれ、人によってズレてくるから、不特定多数の人が読む日記の場合、思わぬ反応に出会うことも多い。

こういった問題は、科学哲学では「共約不可能性」(あるいは翻訳不可能性)の問題として、古くから論じられてきた。
「質量」という言葉が、ニュートン力学とアインシュタインの相対性理論とでは、同じ発音と同じ字であるにもかかわらず、意味がズレている例などが典型だ。
(ニュートンの質量は不変だが、アインシュタインの質量は観測者によって変わるし、消えてエネルギーになる)

ようするに言葉は同じでも、それが置かれている文脈がちがうのである。

共約不可能性がやっかいなのは、意味が完全に異なるのではなく、それなりにオーバーラップしている点だろう。
同じ言葉で意味も重なっているが、決して同じではない。

そこから誤解、誤読が生まれる。

読み手が、書いた人間の頭の「文脈」を予想して合わせなければ、読解などなりたたない。

日記に対する思わぬ反論の多くは、私の頭ではなく、読み手の頭の文脈で誤解されたものだが、いちいち「それは共約不可能性の問題です」などと再反論するのも億劫だし、誤解には怒りの感情がともなうことも多いので、免疫によくないからコメント不可の設定にするわけ。

* **

ところで、旧約聖書も新約聖書も「約」だよね。
共約も「約」だ。
でも、翻訳は「訳」だ。
約分は「約」。

***

約=糸でひきしめまとめるの意味を表す。
訳=一つの国語から他の国語へつぎつぎにたぐり寄せていく。
(大修館「現代漢和辞典」木村秀次・黒澤弘光←私の高校の先生)

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